マンション買い替えの流れ、デメリットと費用、タイミングや税金も解説
カテゴリ:マンション売却
投稿日:2024.08.14
この記事を読めば、マンション買い替えに関する疑問、お悩みが解消できます。
マンション買い替えの流れ、難しさ、売り先行・買い先行それぞれのメリット・デメリット、費用やローンや税金、買い替えのタイミングなどについて分かり易く解説していきます。
- マンション買い替えの流れ、手順
- マンション買い替えのタイミングと時期
- マンション買い替えとローン
- マンション買い替えの費用
- マンション買い替えに関する税金
目次
マンションの買い替え
マンションの買い替えとは
マンションの買い替えは、自宅マンションを売却し、マンションなど次の住宅を購入することです。
住宅ローンと残債の有無、仮住まい可否、つなぎ融資利用可否といった前提条件の違いなどによって、買い替えの難易度が変わります。
マンションの買い替えは難しい
マンション買い替えの費用や手間を最小限にするなら、売却と購入を同時に進めることが必要です。
ただ売却と購入には下記のような難しさがあります。
- 自宅マンションが予定通り売れない
- 買い替え先住宅の購入が決まらない
- 自宅のローン完済と次のローン借入れ
- 自宅の引っ越しと新居へ入居のタイミング
一般的なマンションの売却は、売却物件に合いそうな買主を一から探すため、契約するまで「いついくらで売れるか分からない」という状態です。
不動産の購入は、なかなか条件に合った物件が見つからない、見つかっても購入できないなど契約するまで「いついくらで買えるか分からない」という状態です。
「いついくら」が分からないことにより事前にスケジュールや資金計画を立てにくいこともマンション買い替えの難しさといえます。
マンション買い替え時の仮住まい
マンション買い替えの難しさを解消する方法の1つめとして「仮住まい」の選択があります。
仮住まいによって、売却:引っ越しと購入:入居のタイミングのズレ問題を解決できます。
仮住まいは、賃貸する賃料や二度の引っ越しなどの費用と手間がかかります。
費用と手間がかかりますが、仮住まいをすれば買い替えの難易度は大幅に下がります。
仮住まいにかかる費用は、下記のような内訳になります。
- 賃料
- 敷金・礼金
- 仲介手数料
- 引っ越し代×2回
このような費用と手間を許容すれば、仮住まいで買い替えがスムーズになります。
マンション買い替えのつなぎ融資
マンション買い替えの難しさを解消する方法の2つめとして「つなぎ融資」の選択があります。
つなぎ融資利用によって、売却の代金受領と購入の代金支払のズレ問題を解決できます。
つなぎ融資は、金利や融資手数料、借入れ手続きなどの費用と手間がかかります。
費用と手間がかかりますが、つなぎ融資利用によって買い替えの難易度は大幅に下がります。
つなぎ融資の利用で買え替えの資金の流れがスムーズになります。
マンションなどの買い替えに使える下記のようなつなぎ融資が提供されています。
マンション買い替えの手順
更にマンション買い替えの難しさを解消する現実的な手順を解説します。
前述したように一般的な仲介による売却は、仲介業者に売却を依頼した段階では、自宅マンションが「いつ」「いくら」で売れるかを確定できません。
自宅マンション売却の「いつ」「いくら」が決まらないと、次の住宅購入の資金計画や転居スケジュールが決められないため、次の住宅の購入を確定することができません。
次の住宅・買い替え先住宅が決まらないと、自宅の売却もできないとなり、堂々巡りです。
マンション買い替えの売り先行、買い先行の詳細は、次の「マンション買い替えの流れ」の後に解説します。
マンション買い替えの流れ
マンション買い替えの流れについて解説していきます。
マンション買い替えは2つの流れ
マンション買い替えの流れは、下記のように「自宅マンション売却」と「次の住宅購入」の2つの流れになります。
前述した通りマンション買い替えでは、「自宅マンションの売却」と「次の住宅の購入」の同時並行が理想です。
マンション買い替えの売却の流れと購入の流れを詳しく解説していきます。
マンション買い替え|売却の流れ
マンション買い替えの売却は、下記のような流れになります。
①マンションの一般的な売却は、「仲介」を主な業務とする不動産仲介業者に査定を依頼することから始まります。査定金額に納得すれば、売却の依頼をします。
②仲介業者と媒介契約を結び、正式に売却活動を依頼します。仲介業者は、チラシやSUUMOなどの広告により買主を探します。
③買主が見つかったら条件を調整後、売買契約を締結します。
④代金決済日には、売主様は売買代金の全額を受領、自宅の鍵を買主に引き渡して売却が完了です。
マンション買い替え|購入の流れ
マンション買い替えの購入は、下記のような流れになります。
①SUUMOやHOME’Sなどのポータルサイトを活用したり、不動産会社に問い合わせるなどして次の住宅を探します。
次の住宅を決定するには、下記のような自身や家族の購入条件に合致した物件を探す必要があります。
- エリア
- 駅・駅距離
- 価格(予算)
- 面積・間取り
- 方位、階数、築年数等
②エリア、価格など気に入った物件が見つかったら購入申込をします。
③売買契約を締結して次の住宅購入が確定します。
④残代金決済日には、売買代金を全額支払い、次の住宅の鍵を受領します。
続いてマンション買い替えは、売却先行、購入先行どちらを選ぶべきか、それぞれのメリット・デメリットなどをご説明します。
マンション買い替えは売り先行?買い先行?
マンションの買い替えにおいて、売却と購入のタイミングが重要ということをお伝えしてきましたが、買い替えを成功させるにはどちらを先行するべきなのでしょうか?
売り先行、買い先行の正解は?
下記のような売主様ごとに優先順位の異なる買い替え要件があるため、マンション買い替え時の「売り先行」「買い先行」どちらが一方的に正解、不正解ということはありません。
- 買い替えする理由
- 自己資金や借入れなどの資金計画
- 自宅マンションの条件(エリア、駅距離、築年数など)
- 次の住宅の物件種別
- 仮住まい可否
- つなぎ融資可否
現実的には、自身の優先順位を勘案しながら売却か購入かどちらかを先行させる必要があります。
買い替え物件が売りにくい場合|売り先行
経験上、なかなか売れない、売却に時間がかかる物件は、下記のような一般的には売りにくいとされる条件が重なった物件です。
- 不人気エリア、嫌悪施設が近い
- 駅から遠い(15分以上)
- バス便
- 築年数が経過、古い、汚い
- エレベーター無しの4階5階
- 日当たりが悪い
- 幹線道路沿いなど騒音が酷い
- 故障不具合多く多額のリフォーム費用が必要
- 専有面積過大で販売価格が高価格帯
- 管理費修繕費が平均の約23000円より大幅に高い
- 建物共用部分の維持管理が悪い
上記の売りにくい条件が重なる物件は、売却に時間がかかる可能性が高いため、売り先行を検討した方が良いといえます。
次の目次で解説をする売り先行のデメリットを許容できるかご検討のうえご判断をお願いします。
買い替え物件が売り易い場合|買い先行
逆に、上記に当てはまらない物件は、一般的には売り易い物件となります。
経験上、「人気エリア・駅近・築浅」なら比較的早くスムーズに売却ができるため、買い先行を検討しても良い物件です。
次の目次で解説をする買い先行のデメリットを許容できるかご検討のうえご判断をお願いします。
次の目次では「売り先行」「買い先行」のメリット・デメリットなど詳細を解説していきます。
マンション買い替え|売り先行のメリット・デメリット
売却を先行した場合のマンション買い替えのメリットとデメリットをみていきましょう。
売り先行のメリット
売却を先行すると、売却代金が決まり買い替え資金が確定するので、購入予算や資金計画・資金繰りが立てやすくなるというメリットがあります。
焦ったり、急いだりしないで売却をすることができ、価格交渉も有利に進め易いと言えます。
売り先行のデメリット
一方デメリットとしては、売却は決まっているので、次の住宅(買い替え先住宅)の購入を急がなければならないことがあります。
売却の売買契約の買主へ部屋(鍵)の引き渡しが間に合うように、買い替え先住宅の購入が決まっていないと、決まるまでの間賃貸など仮住まいが必要となります。
仮住まい、買い替え先住宅と引っ越しが2回必要になります。
売り先行は下記のような方におすすめです。
- 新居の購入、住み替え先決定にあたり堅実、確実な資金計画を立てたい
- できる限り高い値段で売却をしたい
- 賃貸などの仮住まいや引っ越し2回などの手間を許容できる
- 売りにくい物件を売却して買い替える
マンション買い替え|買い先行のメリット・デメリット
続いて、購入を先行した場合のマンション買い替えのメリットとデメリットです。
買い先行のメリット
購入を先行して買い替え先住宅が先に決まると、引っ越しが1回で済み、仮住まいなどの無駄な費用の発生がなくスムーズに転居できます。
また、購入条件に合致した物件を、じっくり時間をかけて探すことができるという点もメリットです。
買い先行のデメリット
一方デメリットとしては、自宅マンションの売却に時間がかかってしまうと、先に買い替え先住宅の入居が可能になってしまいます。
そうなると買い替え先住宅のローンの支払いが始まり、自宅と買い替え先住宅のローンを二重に支払わなければならないことになります。
売却代金は後になるので、買い替え先住宅購入の手付金などを用意しなくてはなりません。
また、売却金額が予定を下回り、自己資金を予定より多く準備する必要に迫られるケースも考えられます。
買い先行は下記のような方におすすめです。
- 時間をかけて買い替え先住宅を探したい
- 賃貸などの仮住まいを避けたい
- 自己資金に余裕がある
- ローン完済済みで売却価格を柔軟に設定可能
- 売り易い物件を売却して買い替える
マンション買い替えの売り先行、買い先行は、それぞれのメリット・デメリットを理解したうえ自分に合った「先行」を選択してください。
続いてマンション買い替えのタイミングについて考察・解説していきます。
マンション買い替えのタイミング
不動産の売却や購入には、最適なタイミングというものがあります。
では、マンション買い替えにも適したタイミングがあるのでしょうか?
買い替えに適したタイミングとは?
結論から申し上げると、買い替えをするのに良いタイミング・時期は、所有者が買い替えたくなったタイミング・時期です。
マンションを買い替えるタイミング・時期として多いのは下記のようなケースです。
- 子供が成長して手狭になった
- 家族が増えて部屋数が足りない
- 勤務地が変わって通勤に不便
- 子供の通学に不便
- 部屋の老朽化、故障、不具合
- 売り時だと考えた
- 子供が独立した
自身の買い替えニーズが高まったタイミングがベストであることを理解しておきましょう。
マンション買い替えに適した築年数
前述しましたが、買い替えに適しているのは、買い替えたくなった時、買い替える必要性が高まった時といえます。
しかし、なかには買い替えのタイミングを築年数で検討したい方もいるでしょう。
買い替えに適した築年数を、データを使って説明していきます。
築年数 | ㎡単価 | 下落幅 | 価格 | 面積㎡ |
0~5年 | 88.16 | 100.0% | 5883 | 66.73 |
6~10 | 75.28 | 85.4% | 5071 | 67.37 |
11~15 | 62.86 | 71.3% | 4484 | 71.34 |
16~20 | 57.46 | 65.2% | 4174 | 72.65 |
21~25 | 46.93 | 53.2% | 3202 | 68.22 |
26~30 | 31.09 | 35.3% | 1884 | 60.58 |
31年~ | 33.33 | 37.8% | 1904 | 57.14 |
上記データから読み取れる「買い替えに適した築年数」は、下記の通りです。
【築0〜築5年】
築6~築10年になると、新築感が薄れ、設備や内装のダメージも出てくるので下落幅が大きくなっています。大きく値下がりする前の築0年~築5年が買い替えに適しているといえます。
【築16年〜築20年と築21年~築25年】
築26年~築30年になると、住設機器の機能的耐用年数を超え故障や不具合が増え、経年劣化により内装も限界を迎えます。
高額な大規模リフォームをしなければ居住できないため、コスト増が嫌われ売れ行きが悪くなり、下落幅も大きくなります。大きく価格が下がる前の築16年〜築20年と築21年~築25年が買い替えに適しているといえます。
買い替えを経済的に考えるタイミング
マンションなどの不動産売却を考える際、税金の還付が無くなったり、月々のコストが増えるタイミングで買い替えを検討するのは、本質的ではありませんが合理的ではあります。
例えば住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)が終わる、購入後10年~13年を経過した築年数がマンション買い替えを経済的に考えるタイミングと言えます。
また、修繕積立金が増額する可能性の高い大規模修繕工事前後の築年数がマンション買い替えを経済的に考えるタイミングといえます。
一般的には築12年から築15年程度が大規模修繕時期でしたが、居住者の負担減のため最大18年周期に延長可能な仕様、工法の商品が東急コミュニティーや野村不動産パートナーズから発表されています。この工法のマンションは、18年の倍数がマンション買い替えのタイミングといえます。
マンション買い替えとローン残債
マンションの買い替えにおいて重要なポイントとなる、ローン残債について詳しく解説していきます。
返済中のローン残があっても買い替えは可能
結論から申し上げると、返済中の住宅ローンがある自宅マンションを売却して買い替えることは可能です。
買い替えのローン完済手続き注意点
マンションを売ったお金を充当して、住宅ローンを借りている金融機関に一括返済(全額繰上返済)します。
全額完済すれば金融機関から抵当権の抹消に必要な書類が渡されるので、抵当権の抹消登記が可能となります。
全額繰上返済の手続きの流れ、抵当権抹消書類の受け取りなどの詳細については、下記関連記事にてご確認ください。
手続きの流れは、金融機関によって多少の違いはありますので、具体的な手続きは借入れされている金融機関にお問い合わせください。
全額繰上返済をして抵当権抹消の書類を受領できれば、自宅マンション売却の売買契約の残代金決済の条件が整い、売買代金を全額受領ができます。
ローン残債の一括返済と抵当権の抹消登記などについての詳細は下記関連記事でご確認ください。
関連記事:マンション売却と住宅ローン残債の一括返済、抵当権抹消
マンションを売ってもローンが残る買い替え
自宅マンションを売ってもローンが残ってしまう場合、住み替えローンなら新しい自宅の購入費用とローンの残債務分を合わせて借入れができます。
オーバーローンとなる住み替えローン(買い替えローン)は、融資の条件などが厳しくなります。与信、返済能力の高い方向きのローンと言えます。
マンション買い替えの費用と税金、売却
マンションの買い替え、住み替えの資金計画をたてる上で考えておかなければならない費用と税金。
マンション売却によってどのような費用、税金が発生するのか、主なものをご説明します。
仲介手数料
仲介手数料の計算式(売買金額400万円超)は、売買金額×3%+6万円+消費税です。
売買金額3000万円の仲介手数料計算例
3000万円×3%+6万円+消費税=90+6+9.6=105.6万(税込) |
印紙税
売却の売買契約書は、印紙税法で定められた課税文書に該当するので印紙税が課税されます。
契約書の記載金額(売却価格)によって税額が決定します。印紙税の納付は規定の印紙を契約書に貼り、消印することで完了します。
- 500万円超1000万円以下:5千円
- 1千万円超5千万円以下:1万円
- 5千万円超1億円以下:3万円
上記印紙税額は、軽減税率(2014年から2024年3月31日まで)となります。
抵当権抹消登記費用
抵当権の抹消登記費用とは、「登録免許税」という国税と司法書士への報酬の合計です。
- 登録免許税(不動産の数(1筆)×1000円)
- 事前調査費用(抹消前登記事項証明書の取得費用600円+報酬)
- 抹消登記完了後登記事項証明書取得費用(取得費600円+報酬)
- 司法書士報酬(一般的なマンションの抹消登記10000〜50000円)
一般的なマンションであれば、概算で実費を含めて3万円〜6万円程度です。
ローンの全額繰り上げ返済手数料等
金融機関や住宅ローンの種類によって金額は変わりますが、全額繰り上げ返済には手数料がかかります。
概算で数万円が相場です。(りそな銀行/固定金利選択型:約4.4万円)
関連記事:マンション売却にかかる費用まとめ。相場、手数料や税金など
譲渡所得税
マンションを売った場合、売却金額そのものに課税されるのではありません。
そのマンションの取得に要した費用(取得費)や、売るためにかかった費用(譲渡費用)を差し引き、譲渡益が出れば課税されます。この譲渡益のことを「譲渡による所得(譲渡所得)」といいます。
譲渡所得には、所得税(国税)と住民税(地方税)がかかります。2013年から2037年までは復興特別所得税(国税)も課されます。
マンション買い替え時の確定申告
給与所得以外の所得がない普通のサラリーマンは、勤務先で年末調整の手続きを行なってくれるので確定申告の必要性はありません。
普通のサラリーマンでもマンションを売却した結果、譲渡所得(売却益)が生じる場合は、「確定申告をして納税が必要なケース」となります。
マンション買い替えの費用と税金、購入
続いては、次の住宅購入時です。
買い替えでマンションや戸建等を購入する時、以下のような費用や税金がかかります。
登記費用(所有権移転)
売主は、買主に対して売買代金の全額受領と同時に、物件についての買主の名義に対して所有権の移転登記申請手続きを行う義務があります。この所有権の移転登記申請に要する登記費用は、買主の負担となります。
登記費用は、登録免許税という国税と司法書士への報酬を合わせた費用のことをいいます。
物件の引き渡し・残代金決済時に登録免許税と一緒に司法書士へ報酬を支払います。
新築の建物の名義をはじめて登記する場合は、甲区に「所有者が誰か」を明示する所有権保存登記を行います。
登記費用(抵当権設定)
住宅ローンを利用する場合、金融機関が購入する住宅を担保として、抵当権の設定登記をします。
登録免許税と司法書士への報酬を、物件の引き渡し・残代金決済時に支払います。
印紙税
売却時と同様に、購入時の売買契約書は、印紙税法で定められた課税文書に該当するので印紙税が課税されます。
印紙税は売却と同様の税額になります。
仲介手数料
中古物件を不動産会社を通して購入する場合は、売却と同様に購入する物件の売買金額の3%+6万円+消費税の仲介手数料がかかります。
融資手数料、保証料
住宅ローンを借りる際に、融資手数料や保証がかかります。
融資手数料や保証料は、金融機関によって異なりますので、住宅ローンを検討するときに確認をしましょう。
例としてりそな銀行の住宅ローン、融資手数料型、保証一括前払い型、保証料金利上乗せ型の当初費用(事務手数料、融資手数料、保証料など)の比較などを分かり易くまとめていますので下記参考記事をご確認ください。
参考記事:融資手数料型と保証料一括前払い型と保証料金利上乗せ型って?│りそな銀行
火災保険
住宅ローンを利用する際には、基本的に火災保険を購入物件に付保します。
加入する保険は、金融機関から提携の保険会社を紹介してもらうことも可能ですが、自分で選ぶこともできます。各社の火災保険を比較してより適したものを選びましょう。
不動産取得税
土地や家屋の購入などで不動産を取得したときに、取得した所有者に対して課税される税金です。
一般的には、買い替え後、数ヶ月経って納税通知書が送られてくるので忘れずに納税しましょう。
マンション買い替えの注意点
マンションの買い替えを検討している方に向けて、知っておきたい買い替えの注意点をご紹介いたします。
仲介で売却する際の注意点
前述しましたが、マンションを買い替えする場合、仲介で売却する最大の注意点は、「いついくらで売れるか」が確定できないことです。
「いついくらで売れるか」が確定できないと「買い替え先住宅」の資金計画が決められないということになります。
マンション買い替えのリスク
「売却の売買契約」と「購入の売買契約」が同時期にならないと下記のようなリスクが発生します。
「売却の売買契約」が「購入の売買契約」より早くなると、一時的に住むところが無くなるので、仮住まいが必要になります。仮住まいとして賃貸に入居するための費用を用意しなくてはなりません。
逆に「購入の売買契約」が「売却の売買契約」より早くなると、買い替え資金(売却代金−既存住宅ローン残債)が間に合わなくなるので、購入資金が不足することになります。
貯金から充当するか、住宅ローンの借り入れを増やして充当するなど資金計画の変更が必要になります。また一時的にダブルローン状態となり「売却の売買契約」完了までローンの支払い負担が重くなります。
マンション買い替えで失敗するケース
マンション買い替えで失敗してしまうケースをご紹介いたします。
資金計画の前提となる査定が重要
マンションの買い替えとは、自宅マンションを売却して買い替え先住宅を購入することです。
買い替え先住宅の購入資金計画をたてる前提となる、売却の査定価格が高過ぎたりと査定の精度が低かった場合、下記のような理由で買い替え失敗の可能性が高まります。
- 正しい査定価格では売却価格が残債を下回るので一括返済が出来ず買い替えが不可能
- 正しい査定価格では買い替え資金が不足、買い替え先住宅の予算がダウン(売却先行)
- 正しい査定価格では買い替え資金が不足、購入先行の売買契約を違約解除(購入先行)
不動産一括査定サイトの一括査定は、複数の仲介業者に査定価格を競わせるようになります。自社を選んでもらうため相場より高い査定をする仲介業者もあります。
買い替えのように早期売却が必要なケースは、大手仲介に直接査定依頼が無難です。
買い替えの場合、資金計画にはゆとりを持って
不動産仲介会社の査定とは、査定金額で必ず売れることを保証するような性質のものではありません。
不動産仲介会社の営業マンには、買い替えであることなど事情を説明して、出来る限り正確な査定を算出してもらうことが必要です。
正確な査定額をもとに、ゆとりのある資金計画を立てましょう。
購入先行の買い替えを失敗させない停止条件付契約
万が一自宅マンションの売買が不調に終わった場合、買い替え先住宅の購入の売買契約をペナルティ無しで解約できるよう、売買契約を停止条件(解除条件)付きとする方法があります。
停止条件付売買契約の詳細は、こちらをご覧ください。
マンション買取査定は必ず売れる金額
仲介の売却査定とは異なり、マンション買取業者の買取査定は、必ず売れる金額です。
不動産仲介会社の仲介は主に個人の買主を一から探しますが、マンション買取業者の買取は業者が自ら買主となりマンションを買い取ります。
マンション買取なら買取査定がそのまま売却価格となります。
仲介と買取にはそれぞれメリット、デメリットがあります。メリット、デメリットについての詳細は下記関連記事をご覧ください。
マンション売却・買い替えの特例・控除
自宅マンション(居住用財産)を売却して利益(譲渡益)が生じた場合、税法上の特例を適用することにより税額の減額や繰り延べができます。
自宅マンションを売却した場合の特例と、自宅マンションを売却し代わりの自宅マンションを購入した場合の特例を取り上げます。
居住用財産を譲渡、3000万円の特別控除の特例
適用要件を満たせば、譲渡益から3000万円まで控除できる特例が利用できます。
この特例は、長期譲渡、短期譲渡のいずれの場合にも適用できますが、住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)と重複して適用することはできません。
軽減税率の特例
自宅マンション(居住用財産)を売却した年の1月1日時点で所有期間が10年超の場合は、3,000万円の特別控除の特例を適用後の譲渡所得に対して6,000万円までは軽減された税率で税額を計算できます。
なお住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)と重複して適用することはできません。
【所有期間が10年超の居住用財産を売却した場合の軽減税率】
譲渡所得金額 | 所得税 | 復興特別所得税 | 住民税 | 合計 |
6,000万円までの部分 | 10% | 0.21% | 4% | 14.21% |
6,000万円超の部分 | 15% | 0.315% | 5% | 20.315% |
自宅を買い替えた場合の特例
自宅マンション(居住用財産)を譲渡し、代わりの居住用財産を取得する場合には、要件を満たすことで、譲渡所得への課税を繰り延べる特例が適用できます。
この特例も住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)と重複して適用することはできません。
この特例を図で説明すると下記の通りとなります。
この3つの特例・控除の詳細については、下記関連記事「マンション売却にかかる税金はいくら?種類と計算方法」にてご確認ください。
関連記事:マンション売却にかかる税金はいくら?種類と計算方法
マンション買い替え成功のポイント
マンションの買い替えを成功させるためのポイントをご紹介いたします。
理想のタイミングは①②の売買契約が同時進行
①自宅マンションの売買契約(売却)とお金の流れ
- 売却:契約締結 ➡︎残代金決済=買主へ部屋(鍵)引き渡し※1
- お金:手付金受領➡︎残代金受領➡︎住宅ローン完済・諸費用支払
②買い替え先住宅の売買契約(購入)とお金の流れ
- 購入:契約締結 ➡︎残代金決済=売主から鍵受領して入居※2
- お金:手付金支払➡︎残代金支払(現金+融資実行)・諸費用支払
仮住まい無しで買い替えるなら
自宅の部屋を引き渡し、新しい住宅の鍵を受領するには、①の引き渡し※1と②の入居※2を同時に行う必要があります。
このように仮住まい無しで買い替えを成功させるには、売却と購入の売買契約の日程調整だけではなく、申込手続き、現金準備やローン実行といったお金のデリバリーも調整する必要があります。
マンションの売買に強い不動産会社を選ぶ
マンションの買い替えを成功させるには、不動産会社の選定も重要になってきます。
不動産会社によっては得意、不得意があります
建売戸建に強い、賃貸に強い、土地の取引に強い、◯◯市だけに強い、など特定の不動産には強いけど、マンション売買には不慣れな不動産会社もあります。
特に買い替えの場合は、売却と購入の契約のコントロールが必要なので、マンション売却、マンション購入両方に強い不動産会社を選ぶことをおすすめします。
大手仲介会社の安心感
中には若手で経験不足の営業マンもいますが、最近の大手仲介はお客様の顧客満足度を重視しています。
大手であれば所長やセンター長にひと言「買い替えだけど仮住まいは避けたい」「売却と購入の決済のタイミングを合わせたい」などのお願いすればきっちり対応してくれるはずです。
下記関連記事ランキング上位の大手仲介なら、マンション売買のスキルが高くおすすめです。
関連記事:不動産仲介ランキング!仲介各社の特長や選び方を一覧で紹介
マンションの買い替えは買取がスムーズ
マンションを買い替えるには「仲介」か「買取」か迷うところですが、結論から申し上げますと「買取」がスムーズであると言えます。
その根拠を次の項から解説していきます。
自宅マンションを仲介業者の仲介で買い替え
まずは、自宅マンションを「仲介」で買い替えるケースです。
売却と購入の売買契約、残代金の受領と支払い、物件の引き渡しと入居
自宅マンションを仲介で売って、新しい住宅を買う買い替えの難しさは、別々の契約である売却と購入の契約における下記1〜4を同じタイミングで行わなければならないという点です。ご説明してきたように現実的には極めて難しいので、売却先行か購入先行かを選択しなければなりません。
1.自宅マンションの引き渡し
2.買い替え先住宅への入居
3.自宅の残代金を受領、住宅ローン完済
4.3の残代金から買い替え資金を2の入居の直前支払い
仲介はコントロールが不可能
仲介は、売却の金額や時期が保証されず、コントロールが不可能であるという点も無視できません。
マンション買取業者の買取なら買い替えもスムーズ
一方で買取業者による買取なら、マンションの買い替えもスムーズに行えます。
買取ならコントロール可能、最短5日で売却完了
弊社東京テアトルの“直接買取”であれば『いついくらで売れるか』が早期に確定できます。
二重払いの心配も無し、残代金決済など柔軟に対応
買取は、仲介と比較してスピーディーな売却が可能なので、購入先行による買い替えのデメリットであるダブルローン、二重払いの心配もありません。買い替えの購入の売買契約の残代金決済スケジュールに合わせて、自宅マンションの売買契約、現金化ができます。
買い替えをご検討であれば、東京テアトルのマンション売却相談センターにお気軽にご相談ください。
買取保証付き仲介もおすすめ
では、仲介よりも買取だけがいいのかというと、一概にそうは言えません。「買取保証付き仲介」を選ぶという方法もあります。
仲介と買取のいいとこ取り
買取保証付き仲介は、一定期間仲介として売却活動を行い、売れない場合は東京テアトルが直接買取をさせていただきます。
仲介と買取のいいとこ取りができるので、仲介か買取か迷っている方にはおすすめの売却方法です。
市場価格にチャレンジして「いついくらで売れる」も確定
仲介として売却活動を行う間は、市場価格での売却にチャレンジができます。
一般的には売りにくいとされる条件が重なった物件であったり、競合する物件が多い市場環境であるといった状況で期限までに売れなくても、買取保証が付いているので安心です。
東京テアトルはマンション専門、3つ売却方法をご提案
東京テアトルはマンション専門、年間200戸を超える買取、2500件を超える物件調査を行っています。
買取は、独自の査定・調査やリノベーションのノウハウで、下記のような難あり物件を含め幅広く対応いたします。
- 築年数が古い
- 部屋が汚い
- 水回りなどに故障不具合
- 事故物件(告知有り物件)
- エレベーター無し
- バス便
- 旧耐震
- 借地権地上権
東京テアトルのマンション売却相談センターでは、お客様のニーズに合わせて
- 仲介
- 買取保証付仲介
- 直接買取
の3つ売却方法をご提案致します。
マンションの買い替え、住み替えをご検討であれば、下記連絡先にお気軽にお問い合わせください。
お問い合わせ:マンション売却相談センター☎0120−900−881
マンション買い替えのまとめ
最後に、マンション買い替えに関する要点をまとめていきます。
マンションを買い替えるタイミングと時期は?
マンション買い替えを検討するタイミングや時期は、売主様にとって「買い替えがしたくなったタイミング」がベストですが、記事では築年数や経済的な買い替えタイミングも解説しています。
解説の詳細はこちらをご覧ください。
マンションにローン残債があっても買い替えはできますか?
自宅マンションに返済中の住宅ローン残債があっても買い替えは可能です。
自宅マンションを売却し、受領する売買代金をローン残債の返済に充当するのが一般的です。ローン完済手続きの注意点など詳しくはこちらをご覧ください。
マンションの買い替えの流れは?
マンションの買い替えは、自宅マンションの売却と買い替え先住宅の購入という2つの売買契約の同時並行が必要になります。2つの売買契約の同時並行は多大な困難を伴います。
自宅マンション売却の流れ、買い替え先住宅の購入の流れの詳細はこちらをご覧ください。
マンションの買い替えを失敗するケースは?
マンションの買い替えを失敗するケースは、査定価格が高過ぎたなど査定の精度が低く予定通りの価格で売却が困難になった時です。買い替え資金が不足するなど資金計画の大幅な変更が必要になります。
マンションの買い替えを失敗するケースについて詳しくはこちらをご覧ください。
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