マンションの売却を依頼する時の媒介契約の概要と種類

カテゴリ:マンション売却の手続き・ノウハウ
投稿日:2019.10.01

媒介契約の概要と種類

1.媒介契約とは?

中古マンションなどの不動産の売却や購入を不動産会社(宅地建物取引業者)に依頼すると媒介契約を締結することになります。

媒介契約とは、売却や購入の為の販売広告活動や契約条件の調整、契約書類等の作成、重要事項説明、契約から決済までの事務作業など依頼する業務内容を不動産会社との間で取り決める約束、条件、報酬などについての契約になります。

2.媒介契約の種類

媒介契約には、売主が複数の不動産会社に買主探しを依頼できる一般媒介契約、1社の不動産会社のみに依頼する専任媒介契約、1社の不動産会社のみに依頼且つ自分で見つけてきた相手と直接取引の出来ない専属専任媒介契約があります。

専属専任媒介と専任媒介契約については、売却を依頼された不動産会社が、物件情報を「指定流通機構に登録」「2週間に一回以上販売活動状況を売主に報告」が義務づけられています。

 

指定流通機構制度とレインズ

1.指定流通機構とは?

指定流通機構制度は、一定の媒介契約(専属専任媒介、専任媒介)を締結した不動産会社に対して、国土交通大臣が指定する不動産流通機構に物件情報を登録し、レインズ(不動産流通標準情報システム)を通じて物件情報の交換を義務づけるものです。

2.レインズ(REAL ESTATE INFORMATION NETWORK SYSTEM)とは?

中古マンションなどの不動産を売りたい方や買いたい方は、通常不動産会社(宅地建物取引業者)に売買の相手や物件の検索を依頼します。コンピューターやオンラインシステムがなかった時代は、物件情報の店頭への貼紙、新聞広告、知り合いの業者間の情報交換などに検索を頼っていました。これでは迅速性に欠け、広く物件情報を公開して買主を探すことが出来ませんでした。

迅速性を上げ、広く情報を公開することで、不動産取引の透明性や適正な取引の実現を図るためにレインズが導入されました。

 

3つの媒介契約、どれが選ばれているか?

1.取引態様別新規登録件数(売り物件)

2019年1月22日に発表されている「指定流通機構の活用状況について(2018年分)」にある「取引態様別新規登録件数(売り物件)」を見ると、どの媒介契約が多いかの傾向が分かります。

2018年:専属専任媒介12.8%、専任媒介31.8%、一般媒介27.7%、売主26.5%、代理1.2%

参照元【指定流通機構の活用状況について 公益財団法人不動産流通推進センター

2.3つの媒介の比率

取引態様として3つの媒介以外に売主と代理が入っているので、これを除いて3つの媒介のみで比率を出すと、概ね専属専任17.8%、専任43.9%、一般38.3%ということになります。

一般媒介は必ずしもレインズへの登録は義務づけられていないので、一般媒介が低くなっている可能性はありますが、レインズに新規登録された売り物件の媒介契約は、概ね下記のような比率であると推測はできます。

専属専任媒介17.8%<一般媒介38.3%<専任媒介43.9%

3.取引態様の売主とは?

不動産会社が自ら所有している不動産物件を売却する時、レインズに売主として物件情報を登録します。レインズに登録することで、営業エリア内の不動産会社に広く物件情報を公開することができます。レインズを見るたくさんの不動産会社が、購入希望者を探してくれるので成約の確立が高くなります。

不動産会社が所有する売主物件を購入する買主を探せれば、その営業担当は売主である不動産会社から仲介手数料を3%、自身が探した買主から仲介手数料を3%と合計6%の仲介手数料を受領することができます。売主物件は、1回の取引で所謂両手の仲介手数料を受領することができる効率的な物件ということになります。

 

どの媒介契約が高く売れるか?

1.正解はあるか?

結論から申し上げると、どの媒介契約が高く売れるか?に正解はありません。高く売れるのは、媒介の種類や不動産会社のブランド力ではないと考えます。

高く売れる理由は、下記のふたつ。

  1. 少し高くても買いたい理由がある(買主の特殊ニーズ)買主がタイミング良くいた物件
  2. 立地や駅距離などの条件で希少性が高い物件

1.については、「マンション売却査定」の4.査定価格と売れる価格に記載の買主の特殊ニーズをご参照ください。

2.については、「広尾ガーデンヒルズ」「青山パークタワー」など供給の少ない人気の立地で希少性が極めて高い物件が該当します。

広尾ガーデンヒルズは、広尾駅徒歩5分という好立地でありながら、敷地面積約6.6㏊、総戸数1181戸という山手線の内側では最大規模という希少性があります。

青山パークタワーは、渋谷駅徒歩4分という好立地の地上34階建てタワーマンションという希少性があります。湾岸の倉庫工場跡地などのタワーマンションはたくさんありますが、これだけ都心駅近のタワーマンションは極めて少ないのでより希少性が高まっています。

媒介の種類ではなく、上記1.や2.のような物件が高く売れる物件です。(高く売れる理由やニーズのある物件が高く売れます)

2.媒介でない方が高く売れる?

現状の仕組み、不動産取引慣行、日本人の気質、世の中の常識があり実現は難しいので、皆さんにお伝えする意味が無いお話しではあるのですが、年間に売主として200件以上のマンションを売っている肌感覚として高く売れる方法をお伝えしたいと思います。(これは、買取業者に売却する金額と仲介(媒介契約)で売却する金額との差が世間で言われている(相場の30~40%ダウン)まで大きくないことを証明するロジックでもあります)

その方法は「取引態様別新規登録件数(売り物件)」のデータにあった取引態様:売主として売り出すです。但し、レインズに物件情報を登録できるのは不動産会社だけなので実際現実的には不可能な話しです。

このお話しのポイントは、高く売れる可能性を高めるのは不動産会社の営業マンのモチベーションだということです。具体的に言うと仲介手数料が3%(片手)なのか6%(両手)なのかということです。営業マンの収入に直結する仲介手数料が少ないか(3%)多いか(6%)ということです。

A不動産販売㈱が、取引態様が売主の物件を売れば仲介手数料は、売主手数料3%と買主手数料3%の合計6%(両手)を受領できることになります。なので売主物件を買主に強力にお勧めします。結果として肌感覚ですが、売主物件は高く売れます。

レインズに専任媒介、一般媒介で登録されている物件をA不動産販売㈱が売った場合、売主手数料3%は売主と媒介契約書を締結しているBリアルエステート㈱が受領します。従ってA不動産販売㈱は、買主手数料3%しか受領できません。これがA不動産販売㈱が売主物件を買主に強くお勧めする裏側事情です。

 

最後に

最後に媒介契約、レインズ、取引態様、仲介手数料の仕組み、裏側事情から見えてくる仲介で売る金額買取で売る金額の差について解説致します。

取引態様:仲介(媒介契約)で売るより、売主で売る方が高く売れる確率が上がるので、買取業者は高く買うことができます。買取金額は買取業者の利益経費分低くなると思うかもしれませんが、売主効果で高く売れる分は高く買えるので、ネットでアップされているほど買取金額は低くなりません。

売主の手取り額で考えると、仲介で売る時には仲介会社へ支払う仲介手数料分手取り額は少なくなります。買取業者の直接買取なら仲介手数料はかかりません。従って手取り額で比較すると、仲介で売却、買取で売却の金額差は小さくなります。

上記2点により、買取業者の買取金額は、世間で言われている(相場の30~40%ダウン)まで大きくなりません。物件の価格帯、築年数や内装状況、駅距離や立地環境などでも金額差は増減します。もっと詳しくロジックをお知りになりたい方はお気軽にお問い合わせください。

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