マンション売却のタイミングや時期、仲介と買取での違い

カテゴリ:マンション売却
投稿日:2022.07.29

マンション売却のタイミングはいつが良い?市場動向と時期

マンション売却を検討している売主さんのなかには、

「現在は、中古マンションが売り易い時期タイミングなの?」

売り時はいつなんだろう?」

「税金が軽減される売却の期限や売り時はあるの?」

と考えている人も多いはずです。

この記事では、

「2020年はマンションの売り時なのか?」「1年のうちマンション売却に適した時期、売り時はあるのか?」

などについてデータを見ながら解説をしていきます。

この記事でわかること
  1. マンション売却に最適な時期を見極める指標は4つ
  2. 特例の適用期限から見るマンションの売り時
  3. 税金の控除から見るマンションの売り時
  4. 築年数から見るマンションの売り時
  5. 「仲介」と「買取」の違いから見るマンションの売り時

マンション売却のタイミングや売り時はいつ?

まずは、以下の指標からマンション売却のタイミング・売り時を見ていきましょう。

  1. 2019年の中古マンション市況と売り時・タイミング
  2. 2009年以降の中古マンション市況と売り時・タイミング
  3. 2019年から2020年のマンション市況と売り時・タイミング
  4. コロナ後のマンション市況と売り時・タイミング

それぞれの指標に基づいて、詳しく解説していきます。

1.2019年の中古マンション市況と売り時・タイミング

2019年の中古マンション市況から、売り時とタイミングについて確認していきます。

2019年の首都圏中古マンション流通市況概況

  • 成約件数は2年ぶりに前年を上回って38000件台、過去最高を更新
  • 成約物件㎡単価は7年連続で上昇、7年で40.0%の上昇
  • 成約物件価格も7年連続で上昇し、3400万円台
  • 新規登録件数は前年を下回ったが、2年連続で20万件を超え高水準
  • 新規登録物件㎡単価・価格ともに6年連続で上昇

出典:公益財団法人東日本不動産流通機構|首都圏不動産流通市場の動向(2019年)

上記記載の通り、2019年の中古マンション成約件数は過去最高を更新しており、中古マンションの売買は非常に活発な状況にあります。

2019年の首都圏中古マンション市況は非常に活況

首都圏中古マンション市場は、活発な取り引きの状況をうけて成約㎡単価や物件価格が上昇を続けています。

「活況な不動産マーケットはオリンピックまで」説を昨年からよく耳にします。

先のことは分かりませんが、中古マンションの取り引きが活発で、価格も高くなっている2019年から直近(2020年3月18日時点)の中古マンションマーケット環境は、まさに売り時、売却のタイミングとして非常に良い時期だと言えます。

2.2009年以降の中古マンション市況と売り時・タイミング

続いて、2009年以降の中古マンション市況を見直していきます。

首都圏中古マンション成約件数、㎡単価、価格の推移

2009年から2019年までの、首都圏における中古マンションの価格推移を表にまとめました。

成約件数(件) ㎡単価(万円) 価格(万円)
2009 31,183 37.77 2,491
2010 30,347 39.21 2,566
2011 28,871 38.93 2,530
2012 31,397 38.19 2,500
2013 36,432 39.96 2,589
2014 33,798 42.50 2,727
2015 34,776 45.25 2,892
2016 37,189 47.92 3,049
2017 37,329 50.00 3,195
2018 37,217 51.61 3,333
2019 38,109 53.45 3,442

出典:公益財団法人東日本不動産流通機構|首都圏不動産流通市場の動向(2019年)

こちらの表をもとに売り時とタイミングを分析し、次の項から解説いたします。

景気動向と中古マンション市況、2020年前半は売り時?

2011年は東日本大震災の影響があり、成約件数は前年比-4.9%、価格も-1.4%下落しました。

安倍内閣になった2012年以降、2013年の消費税増税による駆け込み需要の反動減が2014年にありましたが、景気や株価と同様に中古マンション価格、成約件数は上昇を続けてきました。

また、2016年~2018年については、「住宅ローン減税などの優遇制度がある」「今後住宅ローンの金利が上昇しそう」など、買い手側のニーズの高まりによって成約も増えています。

不動産売却の取引件数増減や不動産価格の上昇下落は、景気や株価との連動性が高いと言えるでしょう。

比較的景気が良く安定している今現在(2020年3月18日)は、過去11年と比較しても取引が多く価格も高くなっています。

つまり、中古マンションの売り時、売却のタイミングとしてまだまだ良い時期と言えます。

3.2019年から2020年のマンション市況と売り時・タイミング

実際に、中古マンションの買取再販や仲介をおこなっている弊社の肌感覚としての売り時とタイミングについてお伝えします。

この記事を当初書いた2020年3月18日時点では、1年前(2019年1月頃)に比べると少し売れ行きが落ちているという印象を持っています。しかし、前述しているようにまだまだ売却のタイミングとしては売り時としています。

売れ行きが落ちている印象の要因は、2019年後半(10月・11月・12月)の首都圏中古マンション成約件数が、前年比マイナスで推移していたからです。

そして2020年3月18日時点では下記のように結論づけています。

もしかすると今現在は、中古マンション相場はピークを少し過ぎたところにあるかもしれません。

売却の予定や必要性がある中古マンションの売主さんは、オリンピックまでに売却をしてしまった方が正解かもしれない、とも言えます。

とは言っても、正確な景気動向や中古マンション相場動向の予測は不可能なので、売却時期・タイミングの判断は自己責任でお願いします。

 

4.コロナ後のマンション市況と売り時・タイミング

2020年は新型コロナウイルスの感染拡大という大きな出来事がありました。

これによるマンション市況への影響は、どのようなものだったのでしょうか。

表にまとめて解説していきます。

コロナ前、コロナ外出自粛以降の中古マンション市況

年/月 成約数 前年比% 価格 前年比% 面積㎡ 前年比%
19/08 2,584 12.2 3,461 4.3 64.23 0.9
09 3,589 10.6 3,463 5.2 64.39 0.5
10 2,771 -10.5 3,461 5.7 64.75 0.0
11 3,175 -1.6 3,548 7.6 64.50 -0.6
12 2,810 -5.9 3,550 5.0 64.68 0.3
20/01 2,680 0.5 3,672 11.5 65.24 1.9
02 3,749 7.6 3,573 2.7 65.25 -0.1
03 3,642 -11.5 3,489 0.0 64.55 -0.2
04 1,629 -52.6 3,201 -5.8 62.91 -1.4
05 1,692 -38.5 3,296 -0.9 63.35 -1.3
06 3,107 -11.0 3,541 5.3 66.20 3.9
07 3,156 -2.4 3,628 5.4 64.75 0.6
08 3,053 18.2 3,644 5.3 66.44 3.4
 

前述の通り、2019年の10月~12月に成約件数が3ヶ月連続で前年比マイナスで推移したので市況は弱含みかと思われましたが、2020年1月2月には前年比プラスに回復しました。

回復かと思われた矢先、3月にコロナの影響が出始め3月の成約数はマイナス、外出自粛となった4月5月は外出もままならない状況のなか大幅なマイナスで推移しています。

一瞬にして、売却に適したタイミングではなくなりました。

 

コロナ外出自粛明け後の首都圏中古マンション市況推移

新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けながらも、外出自粛明けの6月以降は好転を見せています。

弊社が販売しているリノベーション済みマンションの売れ行きは、6月以降急回復をして、前年同期比プラスと好調に推移しました。

首都圏中古マンションの成約数も前年比マイナスの幅が徐々に縮小して、8月には前年大幅プラスに転じました。

6月からは、専有面積が前年比大幅プラスで推移している点も特徴的です。

世の中で言われている、「在宅勤務のためにもう一部屋、もう少し広い住宅に住み替えたい」といった需要が原因かもしれません。

弊社の売れ行き、成約数の推移を見ても、一旦落ち込んだ買いの需要が元に戻ってきているので、現状は再度売却のタイミングとしては良い時期に入っていると考えています。

弊社のような買取再販業者が販売する物件の売れ行きは非常に好調です。

販売好調により在庫が減っているので、買取業者各社の仕入(買取)の意欲は非常に高くなっています。

買取での売却をご検討であれば、現状は売り時、売却のタイミングとして絶好の時期といえます。

弊社東京テアトルは、中古マンションの売買専門の不動産会社です。マーケット状況が良好なうちにマンションの売却をお考えであれば、東京テアトルにお気軽にご相談ください。

マンション売却のご相談(無料)は0120‐900‐881

マンション売却のベストタイミング、売り時は何月?

続いては、何月ごろがマンション売却のベストタイミングなのかという点に関しても、データをもとに詳しく解説していきます。

1.中古マンションは何月に売れるか?

例年では2月、3月が首都圏における中古マンションの成約件数が多い月になります。

以下の表をご覧ください。

2019年首都圏中古マンション成約状況

年/月 件数 前年比(%) ㎡単価(万円) 価格(万円) 築年数(年)
19/01 2,667 1.0 51.46 3,294 21.39
19/02 3,484 1.8 53.25 3,479 20.74
19/03 4,117 7.8 53.96 3,490 21.05
19/04 3,440 6.3 53.29 3,399 21.40
19/05 2,749 -1.3 51.80 3,325 21.63
19/06 3,490 5.2 52.75 3,361 21.96
19/07 3,233 3.0 53.51 3,442 21.92
19/08 2,584 12.2 53.88 3,461 21.94
19/09 3,589 10.6 53.79 3,463 21.87
19/10 2,771 -10.5 53.45 3,461 22.16
19/11 3,175 -1.6 55.01 3,548 22.15
19/12 2,810 -5.9 54.89 3,550 21.82

出典:公益財団法人 東日本不動産流通機構 月例速報 Market Watch

2019年9月は消費税アップによる駆け込み需要が発生

上記表を見ると、前年比10.6%増と9月が2月を上回っていることがわかります。

しかし、こちらは消費税アップの駆け込みの影響であり、2019年のみの動きと言えるでしょう。

2.何月が売り時、売却のタイミング?

ここまでご紹介したデータを踏まえて、何月が売却のタイミングとして適しており、一方で何月が適さないのかという点を解説いたします。

住宅探しが活発化する時期

2月3月にマンションの成約件数が多くなる原因の一つとして、生活が変化する時期であるという点が挙げられます。

つまり、子供の学校入学や転勤などのタイミングに合わせて、購入検討者の住宅探しが活発化するというわけです。

そのため、ニーズの強い購入検討者が多く不動産を探している季節の2月3月は、いわゆる「売り時」と言えます。

売却のタイミングとして適さない時期はいつ?

逆に5月、8月、12月、1月などの長期休暇がある月は、購入検討者の住宅探しは低調になるので成約件数が少なくなります。

これらの月は購入検討者の動きが鈍く、需要が減少するので売却のタイミングとしてはあまりおすすめできない期間と言えます。

マンション売却のタイミング①長期譲渡

マンション売却のタイミングを決める要素のひとつとして、譲渡所得が短期なのか、長期なのかということがあります。

まずは譲渡所得の計算方法からご紹介いたします。

所有期間が5年を超えたら売り時

下記の式で計算をして、譲渡所得が発生するかどうかを確認しましょう。

収入金額 ―(取得費+譲渡費用)=譲渡所得

売却金額等   必要経費       譲渡益

譲渡所得が生じた場合、譲渡所得に対して所得税や住民税などの税金がかかります。

譲渡所得は、不動産の所有期間が5年以内の「短期譲渡所得」と、5年超の「長期譲渡所得」に分けられ、それぞれ所得税・住民税の税率が異なるのです。

短期譲渡所得と長期譲渡所得の税率及び税金の違いは、次の項から解説していきます。

短期譲渡所得、長期譲渡所得の税率と税金

短期譲渡所得には、30%の所得税、0.63%の復興特別所得税と9%の住民税が課税されます。

一方、長期譲渡所得には15%の所得税、0.315%の復興特別所得税と5%の住民税が課税されます。

長期譲渡所得となれば、大幅に税率が下がり、税額も減らすことができます。

期間による区分 所得税 復興特別所得税 住民税 合計
短期譲渡 30% 0.63% 9% 39.63%
長期譲渡 15% 0.315% 5% 20.315%

関連記事:土地や建物を売ったとき|国税庁

譲渡所得に対する所得税、住民税を考えると、5年超所有しているマンションを売却した方が税金の負担は少なくなります。

所有期間が5年を超えた時期が売り時、売却のタイミングとして適しているといえます。

ただ、自分の居住用物件を売却した場合については、所有期間にかかわらず、譲渡所得から最大3,000万円まで控除される特例があります。

また、築年数が経過すると売却価格も下がる傾向にあるため、決して「長く所有した方が得」とは言い切れません。

今年売るか、来年売るか、など比較的短いスパンの売却タイミングをご検討の方は、5年を超えているか否かを判断材料にするのもひとつの考え方です。

マンション売却のタイミング②特例適用期限

先ほど少し触れた、特例適用という視点でも売り時のタイミングを見てみましょう。

売り時は、住まなくなった日から3年の年末まで

マンション売却では、「マイホームを売った時の5つの特例」が適用される可能性があります。

この特例が適用される場合の売り時は、住まなくなった日から3年の年末まで、となります。

詳細を以下から解説していきます。

譲渡益(売却益)にかかる税金を減らすことができる特例

収入金額(売却金額等)-(取得費+譲渡費用)= 譲渡所得(譲渡益) 

まずは、上記の計算式に当てはめて譲渡益が出るかどうかを確認します。

以前に住んでいたマイホーム(居住用財産)を売却して譲渡益(売却益)が生じた場合、その譲渡益(売却益)にかかる税金(所得税、住民税)を減額したり、繰延べしたりできるのが「マイホームを売った時の5つの特例」です。

住んでなくても「マイホームを売ったときの5つの特例」が適用されるケース

居住の用に供さなくなった(住まなくなった)日から3年を経過する日の属する年の年末までのタイミングで売却すると、「マイホームを売ったときの5つの特例」が受けられます。※その他の適用要件も満たすことが前提です

空き家として所有している居住用だったマンションの売却をご検討であれば、住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売り、特例を受けることで、税額を減らしたり、繰り延べをすることが可能となります。

マイホーム(居住用財産)を売ったときの5つの特例

5つの特例の内容を見ていきましょう。

譲渡益が出た場合

  1. マイホームを売ったときの特例(3000万円の特別控除)
  2. マイホームを売ったときの軽減税率の特例(10年超所有軽減税率)
  3. 特定のマイホームを買い換えたときの特例

譲渡損失が出た場合

  1. マイホームを買い換えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例
  2. 特定のマイホームの譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例

5つの特例の内容や詳細については下記関連記事にてご確認ください。

関連記事:マンション空き家の管理費もったいない、売却するならいつ?

関連記事:マンション売却にかかる税金はいくら?種類と計算方法

マンション売却のタイミング③取得費加算期限

続いて、相続税の取得費加算の期限までという視点でも、マンションの売り時のタイミングを知ることができます。

節税になる、相続税が取得費に加算される特例

先ほど特例についての項目で触れた通り、マンションを売った場合、売却した金額そのものに課税されるのではありません。

そのマンションの取得に要した費用(取得費)や売るためにかかった費用(譲渡費用)を差し引き、譲渡益が出れば課税されます。

 

相続税の取得費加算の特例は、支払った相続税のうちのマンション売却に関わる部分に相当する金額を取得費に加算できます。

課税の対象になる譲渡益(譲渡所得)を減らすことができ、結果として税金を減らすことができます。

マンション売却のタイミングは、相続税の取得費加算の適用期限

この特例の適用要件は5つありますが、前項の「マイホームの売却」における「住まなくなってから3年の年末」と同様に期限の要件があります。

その要件とは、「相続開始のあった日の翌日から相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までに売却している」というものです。

下記の例のように、相続開始のあった令和2年5月1日の翌日令和2年5月2日から10か月後の令和3年3月1日が相続税の申告期限になります。

その申告期限の翌日以後3年を経過する令和6年3月1日が特例の適用期限となります。

相続開始の翌日(令和2年5月2日)から3年10か月後(令和6年3月1日)までに売却をしている必要があります。

相続したマンションの売却をご検討であれば、売却のタイミングとして上記期限を意識してスケジュールを決めた方がお得です。

特例の適用要件の詳細などは、下記関連記事でご確認ください。

関連記事:相続したマンションを売却。手続きや税金について

マンション売却のタイミング④築年数

マンションの築年数は、売却価格に影響を与える重要な要素です。

従って所有するマンションの築年数によって、売却のタイミングを決めるのもひとつの考え方です。

当然ながら、築年数が経過するほどマンションの資産価値は下がります。

一般的に、築浅といわれる築5年以内の物件に比べ、築6年以降の物件の価格は大幅に下がる傾向にあります。

本来は売却の必要性が高くなったときが売却に適したタイミングですが、資産価値を考えると築年数も考慮する必要があります。

関連記事:マンション売却と築年数。売れる限界は何年?にも記載しているように成約データを見ると築年数による売り時が見えてきます。

築0〜築5年:最新の設備が整い、内装ダメージも少ないので、下落が少ない価格での取引が期待できます。

築16〜20年:水回りなどの住設機器の見た目、機能的耐用年数がギリギリなので、綺麗に使っていれば大規模リフォームが必要とならない分、下落が少ない価格での取引が期待できます。

データからみた、築年数による価格の変動をまとめていますので詳細は下記関連記事をご確認ください。

関連記事:マンション売却と築年数。売れる限界は何年?

マンション売却のタイミング⑤控除終了や修繕費値上げ時期

最後にご紹介するマンション売却のタイミングは、住宅ローン控除終了や修繕費値上げといった時期によるものです。

まずは住宅ローン控除終了のタイミングから、解説していきます。

住宅ローン控除終了で実質負担が増えるタイミング

住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)とは、住宅ローンを借り入れてマイホームを購入したときに受けられる特例のことです。(購入する住宅、借り入れる住宅ローン、その他適用要件があります)

居住の年から10年間、年末の住宅ローン残高に応じて毎年一定額を所得税から控除できます。

控除額の計算と条件は以下の通りです。

  • 年末のローン残高上限4000万円
  • 控除期間:10年(平成26年~令和元年9月)
  • 控除率:1%

年末ローン残高 × 控除率 = 控除額

確定申告や年末調整で最大40万円の所得税が還付となります。

住宅ローン控除が終わる購入後10年以降は、この還付が無くなるので実質的な住宅ローンの支払い負担が増えることになります。

この実質負担額が増えるタイミングで売却を検討するのは、本質的ではありませんが合理的ではあると思います。

関連記事:住宅借入金等特別控除│国税庁

修繕積立金増額により毎月の支払いが増えるタイミング

大規模修繕前後(築後12年から15年)は、修繕積立金の増額の可能性が高い時期といえます。

住宅ローン控除が無くなり、修繕積立金も値上がり、月々の実質支払負担が増額するタイミングは、マンション売却検討の時期といえます。

マンション売却のタイミングや時期、売り時まとめ

これまで紹介した内容も含めて、マンション売却のタイミングや売り時をまとめていきます。

1.売却に良いタイミング、時期、売り時

まずは、これまでの成約件数やマンションの価格といったデータから、売却に良いタイミングを分析した結果のまとめです。

不動産マーケットが好調なのはオリンピックまで説

オリンピック以降の不動産マーケットがどう推移するか読めないので、そのリスクを避けるならオリンピック前までに売り抜けてしまうのが良い選択かもしれません。(オリンピックは2021年夏まで延期になりました)

但しオリンピック以降も価格が上昇し続けるかもしれないので、この正解不正解はオリンピック以降でないと答えが分かりません。(ここまでは、当初この記事を書いた2018年3月18日時点の見解です)

2020年4月以降の中古マンション市況をデータでみると

実際の市場動向は、前記「コロナ前、コロナ外出自粛以降の中古マンション市況」の表にあるように、成約件数は緊急事態宣言の外出自粛により一時的に大幅前年同月比マイナスとなっています。徐々にマイナス幅は縮まり8月には前年同月比大幅プラスに転じています。

成約価格も4月5月は一時的に前年同月比マイナスとなっていますが、6月以降プラスに転じています。

これらのデータをみると、延期になりましたが当初のオリンピックの時期になっても中古マンションマーケットはそれほど悪くはなっていません。

コロナによって中古マンションマーケットは相当悪くなると見込んでいましたので、現状の中古マンションマーケットは相当底堅いといえます。

上記の通り、マーケットが良くなるか悪くなるか、どの時期が高いか安いか、は後にならないと分からないことです。

「住み替えの必要性が高くなった」

「賃借人が退去して部屋が空いた」

「使わないマンションを相続した」

など、所有マンションを売るニーズが高くなった頃を売り時と考えるしかありません。

皆さんの知りたい答えになってないかもしれませんが、これが答えだと思います。

2.仲介によるマンション売却のタイミング

マンション売却に、「仲介」という方法を選んだ場合のタイミングについてもご紹介いたします。

一般的なマンションの売却方法「仲介」

マンションを売却する時は、不動産会社(仲介業者)に売却を依頼して、購入検討者(個人)を探してもらう「仲介」による売却が一般的です。

売主は仲介業者と媒介契約を結び、仲介業者はネットやチラシ等の広告を入れて購入検討者を探します(売却活動)。

仲介の最大のメリットとデメリット

仲介の最大のメリットは、広告等で広く購入検討者を探すことで、市場価格での売却にチャレンジできることです。

但し、デメリットとして購入検討者を探すことから始めるので、いついくらで売れるかが決まるまで時間がかかります。売主の希望のタイミングで売却を完了することは難しく、時間の余裕を持った売主におすすめの売却方法です。

関連記事:東京テアトルの仲介サービス

3.買取なら売却のタイミングは任意に決められる

「仲介」以外に、「買取」という売却方法を選んだ場合のタイミングについて解説します。

マンション買取業者が買主

「仲介」でない不動産売却方法として、不動産会社(マンション買取業者)の「買取」という方法があります。

これは不動産会社が自ら買主となってマンションを「直接買取」する方法です。

マンション買取業者の買取で売却、希望の時期に売却可能

不動産会社(マンション買取業者)の「直接買取」なら広告を入れて購入検討者を探す必要がないので、売主の希望の時期・タイミングで売る(現金化する)ことが可能です。

住み替えや買い替えなどの支払い充当で、決まった日時までに現金化が必要な売主さんにおすすめの売却方法です。購入検討者の部屋の見学が必要無いので、売却前のリフォームやクリーニング、荷物の片付けなども必要ありません。

関連記事:東京テアトルの直接買取

森田学(執筆
森田 学【宅地建物取引士】

1999年東京テアトル株式会社に入社。「テアトルタイムズスクエア」などの映画館の運営スタッフ業務、ラグジュアリーホテル「ホテル西洋銀座」ドアマン業務を経て2008年不動産関連部署に異動、区分所有マンションの売買を担当し現在に至る。

 マンションのご売却はご不明な点も多く、不安をお感じの方も大勢いらっしゃるかと存じます。
 マンション専門に年間200件以上、取引築年数平均が30.8年と築古物件が得意な弊社が独自メソッドによる査定で高値買取致します。円滑で安心なお取引の一助となれば幸いです。