2024年マンションの売り時はいつ?手放す時期の見極め方を解説
カテゴリ:マンション売却
投稿日:2024.07.30
マンションの売り時がいつなのか、最適な時期を見極めることもマンション売却を成功するために重要です。
この記事では、マンションの売り時を理解するための基本知識から、具体的な見極め方について解説いたします。
東京テアトルは、中古マンションの高値買取に自信があります。
- ・最短5日、期限までに確実に現金化可能
- ・不要な家具はそのままで手軽に売却
- ・売却後のトラブルの心配ゼロ
マンションの買取なら東京テアトルまでご相談ください!
- 2024年以降が売り時でなくなるかもしれない問題点
- 売却で新築プレミアムの影響が小さい築浅物件の特徴
- マンション売却を9月までにスタートすべき理由
- マンションの売り時を逃さないために重要なポイントは2つ
目次
マンションの売り時を理解するための基本知識
マンションの売り時は、建物および設備の劣化状況、築年数、周辺環境の変化、不動産市場の状況など、複数の要素によって影響を受けます。
ここでは、マンションの売り時を理解するために特に押さえておきたい基本知識として、
- 築年数が市場に与える影響
- 売却までの期間と準備
の2点について解説いたします。
築年数が市場に与える影響
マンションの築年数が市場に与える影響を、データからみてみましょう。
上記のグラフは、2022年度の首都圏中古マンション市場における築年数別の成約㎡単価(売却相場)を示していますが、築年数を経るほど売却相場は下落しています。
逆に言うと、築年数の経過に比例して建物の資産価値が低下していくのが一般的であるため、築年数が浅いほど高く売れる可能性が大きくなります。
関連記事:マンション売却と築年数。築50年は売れない?売れる限界は?
売却までの期間と準備
売却までの期間と準備に余裕をもって臨むことができれば、急いで売る、早く売るという制約がないため、必要以上の値引きをしなくてもよい状況でマンションの売却活動ができます。
下記の表は、直近5年の首都圏における、中古マンションの登録から成約までの平均日数です。
年 | 平均日数 |
2018 | 78.8 |
2019 | 81.7 |
2020 | 88.3 |
2021 | 74.7 |
2022 | 71.4 |
年ごとに違いはありますが、マンションの平均売却期間はおよそ2〜3ヶ月であることが分かります。
ただし、この表が示す平均日数は、媒介契約の締結から売却活動を経て売買契約を締結するまでの期間しか指していません。
事前のマンション売却相場調査や不動産査定を依頼する期間、また成約から決済・引き渡しまでの期間が含まれていないことにご注意ください。
2024年がマンションを売る時期として最適な理由
ここでは、2024年の現在がマンションを売る時期として最適な理由をデータで検証しつつ解説いたします。
マンション売却に適した時期の特徴
マンション売却に適した時期の特徴として、市況が上昇局面であることが挙げられます。
上記のグラフは、国土交通省が2024年6月28日に公開した不動産価格指数(住宅)です。
2013年には、「量的・質的金融緩和」と呼ばれる大規模な金融緩和政策により金利が下がったことで、不動産価格指数は大きく上昇しました。
そのため、マンション(区分所有)の価格指数も2013年以降毎年上昇を続けており、マンション売却に適した時期が10年以上継続している状況です。
2010年平均を100とした場合、2024年3月のマンション(区分所有)の価格指数は197.9となっており、2024年もマンションを売る時期として最適であることがおわかりいただけます。
中古マンションが売れる時期の傾向
2022年以降の首都圏の中古マンション成約件数と㎡単価の推移が示された下記の表をみてみましょう。
先述の価格指数の上昇と同様、㎡単価の上昇がみられることに加え、中古マンションが売れる時期の傾向として「一定の件数が成約されていること」も挙げられます。
年 | 成約件数 | ㎡単価 |
2012 | 32,448 | 38.40 |
2013 | 36,762 | 40.58 |
2014 | 33,265 | 43.41 |
2015 | 35,100 | 45.94 |
2016 | 37,446 | 48.43 |
2017 | 37,172 | 50.63 |
2018 | 37,601 | 52.00 |
2019 | 37,912 | 53.95 |
2020 | 37,049 | 56.14 |
2021 | 37,828 | 61.36 |
2022 | 35,381 | 68.55 |
2023 | 36,595 | 73.67 |
表をみると、市況の上昇局面である2013年から2023年までの成約件数は、2012年の32,448件を上回る33,000件~37,000件台で好調に推移していることがわかります。
築年数別にみるマンション売却のタイミング
マンションの築年数が経過するにつれて売却相場が下落する、ということを基本知識として申し上げましたが、ここでは、築年数別にみるマンションの適切な売り時について解説いたします。
築5年未満のマンションの場合
築5年未満の時期での、いわゆる築浅物件の売却については、急な転勤など売却の必要に迫られていない方や、そもそも短期間での居住を想定されずに購入なさった方にとっては難しいことでしょう。
また、「新築プレミアム」という言葉をご存じの方でしたら、わざわざ損をするようなことになるのでは、と思われるかもしれません。
「新築プレミアム」とは、新築マンション物件ならではの価値のことで、具体的には、新築時のマンション価格と新築直後における売却価格の差額を指します。
周辺の不動産売却相場が下落した場合や、近隣で新築物件の販売が開始した場合などに新築プレミアムの影響が大きくなるため、なかには新築購入時の2割も安くなってしまったケースもあるようです。
とはいえ、前項でご紹介した通り、ここ10年は市況が上昇局面による売り時が継続中、加えて2024年現在はマンションの建築コスト上昇により建物の価値も高い状況のため、新築プレミアムの影響はごく小さいため、築浅物件は引き続き今が売り時、といえます。
エリアなど立地条件によっては、下記関連記事のマンション売却事例のように、購入時よりも高く売却できたケースもあります。
関連記事:マンション売却で儲かった人が行った方法6選と損しない税金対策3点|儲かったマンション売却の成功例
築10年未満のマンションの場合
築10年未満の時期は中古マンションのなかでも、設備の劣化や室内の使用状況によるダメージなどが軽微な物件が多いのが特徴です。
そのため、手を加える必要がないほどきれいな物件なのに新築物件より安いからコストパフォーマンスがいい、という印象を購入検討者に持ってもらいやすく、スムーズな売却が期待できます。
注意点としては、近隣に類似した販売物件が複数ある場合、希少性が損なわれることで販売価格を下げざるを得ない状況となる可能性があります。
後述しますが、マンション売却にあたっては、インターネットの不動産情報サイトを利用したり、不動産会社に相談したりして近隣の販売物件情報を定期的に確認するようにしましょう。
また、マンションの管理組合が予定している大規模修繕工事が数年後に近づき、各戸が毎月支払っている「管理費」や「修繕積立金」といったコストの値上げが検討され始めるため、値上げ前でのマンション売却がおすすめです。
築15年を超えるマンションの場合
築15年を超えてくると、一般的に大規模修繕工事を経たマンションが多くなり、外壁塗装による景観の改善などにより買い手がつくケースもあります。
しかしながら、先述したコスト値上実施後のマンションも多くなるため、築浅物件よりも買い手がつきにくくなります。
さらに、2022年度の首都圏中古マンションにおける築年数別の成約物件と在庫物件の割合を示した上記のグラフを見てみましょう。
築25年までは、成約の割合が在庫の割合に対して上回っており、在庫が少ないため、比較的売却しやすい状況が推察されます。
一方、築25年を超えると、逆に在庫の割合が成約の割合に対して上回っており、在庫が多い状況ゆえに希少性が損なわれ、売却しにくくなることがおわかりいただけます。
このため、築25年未満でのマンション売却がおすすめです。
関連記事:マンションや家を売却する際、家具や荷物はそのままで売れる?家財や不用品を処分せず売却できる方法
マンション売却時の具体的なポイント
ここでは、マンション売却を有利に進める具体的なポイントを2点ご紹介します。
- 繁忙期と閑散期の見極め方
- 市場の動向をチェックする方法
順を追って解説いたします。
繁忙期と閑散期の見極め方
1年のうちでマンションが売れる繁忙期や、逆に売れない閑散期はいつなのかを見極め、需要が高い繁忙期での成約を目標としてスケジュールをたててください。
2023年の首都圏の中古マンション月次成約件数が示された下記の表をみてみましょう。
月(2023年) | 成約件数 |
1月 | 2,581 |
2月 | 3,240 |
3月 | 3,442 |
4月 | 2,954 |
5月 | 2,737 |
6月 | 3,111 |
7月 | 3,236 |
8月 | 2,367 |
9月 | 3,191 |
10月 | 3,287 |
11月 | 2,900 |
12月 | 2,941 |
表をみると、お正月明けの1月や、お盆休みの8月は成約件数が少なく、新生活に合わせた準備時期である2、3月は成約件数が多いという傾向があることがわかります。
そのため、2月と3月を目標の成約時期に設定して、先述のゆとりをもって売却にかける期間のおよそ6ヶ月を逆算した8~9月にマンション売却をスタートすることをおすすめします。
市場の動向をチェックする方法
仲介する不動産会社の言いなりにならないように、ご自宅や周辺の同程度のマンションの売り出し価格がいくらかなど相場を確認しておき、ご売却物件の価格設定の参考にしてください。
市場の動向を調べる4つの方法は以下の通りです。
- レインズマーケットインフォメーション
- 不動産情報ライブラリ
- 不動産情報サイト
- チラシ
ひとつずつ、みていきましょう。
レインズマーケットインフォメーション
「レインズマーケットインフォメーション」は、レインズを運営している国土交通大臣指定の不動産流通機構が、前述のレインズデータライブラリーとともに公開する不動産取引情報提供サイトです。
レインズに登録している不動産会社により実際に行われた不動産取引に基づいた成約価格を調べることができます。
出典:レインズマーケットインフォメーション ((公財)東日本不動産流通機構、(公社)中部圏不動産流通機構、(公社)近畿圏不動産流通機構、(公社)西日本不動産流通機構)
不動産情報ライブラリ
国土交通省が運営している不動産情報サイト、不動産情報ライブラリ(旧:土地総合情報システム)では、レインズマーケットインフォメーションと同様、実際に行われた不動産の取引価格=成約価格を調べることができます。
不動産情報サイト
HOME’SやSUUMO、アットホームといった不動産情報サイトは、物件数の掲載が多いので、やはり不動産売却相場を知るには参考になります。
室内の写真などの情報も多いので、売却しようとしている自宅マンションの部屋が、同じマンションや近隣で販売されている物件と比較して、見映えが良いのか悪いのかなどを知ることができます。
チラシ
ポストに投函されているチラシや、新聞に折り込まれているチラシは、同じマンションなど、最新の近隣販売物件として参考にしたい情報です。
なぜなら、不動産会社(仲介会社)は、売れそうな物件、相場適正価格の物件を積極的にチラシなどに掲載しているからです。
関連記事:マンション売却チラシは信用できる?不動産売却物件募集チラシの疑問を解消
売り時を逃さないための重要な要素
ここでは、マンションの売り時を逃さないための重要な要素として、
- 所有期間と税金の関係
- 住宅ローンと金利の影響
の2点を解説いたします。
所有期間と税金の関係
短期譲渡の税率
マンションを売却した年の1月1日時点で、所有期間が5年以下の場合の税率は、
- 所得税30%
- 復興特別所得税0.63%
- 住民税9%
の計39.63%です。
長期譲渡の税率
一方、マンションを売却した年の1月1日時点で所有期間が5年を超える場合の税率は、
- 所得税15%
- 復興特別所得税0.315%
- 住民税5%
の計20.315%です。
10年超所有の軽減税率の特例
●日本国内のマイホームの売却
●売った年の1月1日において所有期間が10年を超える
●売った年の前年および前々年にこの特例の適用を受けていない
●特定居住用財産の買換え特例など他の特例の適用を受けていない(3000万円の特別控除は併用可)
●売主と買主が親子や夫婦など特別の関係でない
(※抜粋)
売却した年の1月1日時点で、所有期間が10年超の場合は、3000万円の特別控除の特例を適用後の譲渡所得に対して、6000万円までは軽減された税率で税額を計算できます。(適用要件を満たしているケース)
合計20.315%の税率が、14.21%の軽減税率となります。
- 6000万円まで:所得税10%、復興特別所得税0.21%、住民税4%
- 6000万円超 :所得税15%、復興特別所得税0.315%、住民税5%
この10年超所有の軽減税率の特例は、後述の3000万円の特別控除の特例と重ねて受けることができますので、両方の特例にあてはまる場合は、利用もれのないようご注意ください。
居住用財産の3000万円の特別控除の特例
●自分が住んでいる家屋を売るか、家屋とともにその敷地や借地権を売ること。なお、以前に住んでいた家屋や敷地等の場合には、住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること。
●売った年の前年および前々年にこの特例(「被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除の特例」によりこの特例の適用を受けている場合を除きます。)またはマイホームの譲渡損失についての損益通算及び繰越控除の特例の適用を受けていないこと。
●売った年、その前年および前々年にマイホームの買換えやマイホームの交換の特例の適用を受けていないこと。
●売った家屋や敷地等について、収用等の場合の特別控除など他の特例の適用を受けていないこと。
(※抜粋)
住宅ローンと金利の影響
中古マンションを含む住まいの購入にあたって住宅ローンを利用する方は多く、それゆえ住宅ローンの金利は不動産の需要に大きく影響しています。
住宅ローンの金利が低いほど借入可能額が増え、また月々の返済額を抑えることができ、住宅を購入しやすくなることで住宅の需要が高まります。下記のグラフは1984年以降の住宅ローンの金利の推移を示しています。
日本銀行が民間金融機関に対して貸出を行う際に適用する基準金利(基準割引率および基準貸付利率)の1980年以降の推移を示した下記のグラフと、上記の変動金利型住宅ローン金利のグラフを見比べていただくと、概ね同じように推移していることがご覧いただけます。
しかしながら2024年3月、日本銀行は17年ぶりの利上げを決定しました。
もし今後さらに金利が引き上げられる場合、連動して住宅ローンの金利も上昇し、それにより買い控えや不動産市況の冷え込みにつながることが懸念されます。
そのため、金利の動向を注視しつつ、住宅ローンの金利が上昇して購入者が買いにくくなる前のタイミングでマンションを売却しましょう。
売却を成功させるために知っておくべきこと
マンション売却を成功させるために知っておくべきこととして、
- 不動産会社の選び方
- 初めての方でも安心な売却準備のステップ
の2点について解説します。
不動産会社の選び方
仲介を行う不動産会社を選ぶにあたっては、必ず複数の不動産会社に訪問査定を依頼することをおすすめします。
なぜなら、担当者の雰囲気、自分と相性が良さそうか、営業としてのスキルが高いかなどを、訪問査定の際に実際に確認することができるからです。
そうすれば、実際に売却する部屋を各社の担当者に見てもらうことができるため、内装や水回り等の経年劣化の状態なども勘案した査定価格(査定額)になり、より精度の高い査定金額を知ることができます。
では、いったいどんな会社に査定を依頼すればいいのでしょうか?ここでは、重視したいポイントごとに解説いたします。
信用を重視するのであれば、大手リテール、電鉄系、信託銀行系の不動産会社がおすすめです。これらの大手仲介業者は、上場会社や上場会社の子会社である場合が多く、高い信用力を有しているからです。
強い営業力を重視するのであれば、フランチャイズ系、地域大手、地場中小の会社がおすすめです。歩合給色が強いので、売る意識が強い、高いモチベーションを持つ営業マンがいます。担当者によって当たりはずれがある場合もありますので、訪問査定の際に見極める必要があります。
オープンルームなど地元、地域の購入検討者を中心に販売活動を希望するのであれば、地元に強い地場中小やフランチャイズ系がおすすめです。地域に根差した営業をされているので、熱心にオープンルームなどを行ってくれる印象があります。
関連記事:不動産会社・不動産仲介ランキング!種類や選び方を紹介
初めての方でも安心な売却準備のステップ
よりよい不動産仲介会社の協力を十分に得るために、前述の内容をふまえた売却準備のステップは以下の通りです。
- 市場動向調査により相場を把握
- 複数社へ訪問での売却査定依頼をする
- 選定した不動産会社と媒介契約を締結
ひとつずつ、みていきましょう。
1.市場動向調査により相場を把握
4つの方法のいずれかを使ってあらかじめ市場動向調査を行い、相場を把握しておけば、万が一でたらめな相場を言ってくる不動産会社がいても、言いなりになることなく排除することができ、仲介を依頼するにあたっての選別基準になります。
2.複数社へ訪問での売却査定依頼をする
各担当者に直接会える訪問査定を依頼することと、客観性や根拠がある査定を得るために複数の不動産会社へ依頼することを心がけましょう。
3.選定した不動産会社と媒介契約を締結
選定した不動産会社と、一般媒介契約、専任媒介契約、専属専任媒介契約の3種類のうちいずれかの媒介契約を締結することにより、不動産会社の仲介業務によるサポートのもと、販売活動がスタートします。
マンション売却の流れ全体、および詳細に関しては、下記関連記事をご一読ください。
この記事のまとめ
この記事で紹介した、マンションの売り時がいつなのかに関する要点をQ&A形式でまとめました。
マンションが売れるまでどれくらいかかる?
マンションの平均売却期間はおよそ2〜3ヶ月です。
事前のマンション売却相場調査や不動産査定を依頼する期間、また成約から決済・引き渡しまでの期間も考慮し、ゆとりあるスケジュールをたてましょう。
売却までの期間と準備の詳細はこちらをご覧ください。
マンション売却に適した時期の特徴は?
不動産市況が上昇傾向にあることが挙げられます。
2010年平均を100としたマンション(区分所有)価格指数の2024年3月は197.9で、2024年がマンションを売る時期として最適であることがおわかりいただけます。
マンション売却に適した時期の特徴の詳細はこちらをご覧ください。
マンション売却に最適な季節は?
新生活に合わせた準備時期で成約件数が多い2月と3月を、成約時期の目標としてスケジュールを立てましょう。
繁忙期と閑散期の見極め方の詳細はこちらをご覧ください。
マンションの売り時でかかる税金は変わる?
マンションを売却した年の1月1日時点で所有期間が5年を超え、かつ適用要件を満たせば、長期譲渡の税率となり、所有期間が5年以下の場合に比べ、負担額が軽減されます。
所有期間と税金の関係の詳細はこちらをご覧ください。