マンションの売却相場を把握。方法と注意点
カテゴリ:マンション売却
投稿日:2020.11.20
マンション売却相場と検索して知りたいこと(検索意図)は、実際にマンションを売却しようとした時、「自分の所有するマンションは概ねいくらで売れるのか」「自分の所有するマンションをいくらで売るのが適正か」というようなことではないでしょうか。ここでは、中古マンションの売却相場の概況と、検索上位サイトからどんな情報が得られるか、さらに検索意図に適う相場の調べ方とその手順をご紹介します。
目次
(2021年2月版)大都市圏の中古マンション売却相場
まずは広い視点から、全国のマンション売買の多い9エリアの最新の中古マンション売却相場を見ていきましょう。上記の表は各エリアの2021年2月における平均売却価格、平均築年数、月間取引件数を示しています。
人口の規模にほぼ比例してマンションの売却価格相場が高く、また取引件数の多い東京、神奈川、大阪の順に売却価格相場が高いことが分かります。
コロナウイルスの相場への影響
上記のグラフと表は、直近1年間の首都圏の中古マンションの成約㎡単価、新規登録㎡単価、在庫㎡単価が月ごとに記されており、首都圏1都3県の平均㎡単価やその変動をおおまかに把握することができます。
2020年4月に新型コロナウィルスの影響による下落がみられたものの、6月以降で回復し、成約㎡単価が10月時点では前年同月から4.8%程度上回る水準、2021年2月時点では前年同月から5.3%程度上回る水準であることがわかり、中古マンションの売却市場においては、コロナウイルスの影響はほとんどないといえるでしょう。
このデータは、後述します「レインズデータライブラリー」から、一般の方も閲覧が可能です。
「マンション相場」の検索結果上位10件はどんなサイト?
「マンション売却相場」と検索して表示される検索結果上位10位は、
となります。
残念ながらこれらのサイトでは、「自分の所有する中古マンションがいくら位で売れるか知りたい」という検索意図を正確に満たすことはできません。
検索結果は下記の通りになります。「売却相場」でサイトに誘導をして、それぞれの会社が提供するサービスを売り込みます。
不動産一括査定サイト
不動産一括査定サイトは、複数の不動産会社(仲介業者)に一括で不動産査定の依頼ができるサイトです。
サイト名 | 運営者 | 提供情報 |
すまいうる | (株)エイチームライフスタイル | (売却相場) |
イエウール | (株)Speee | (売却相場) |
HOME4U | (株)NTTデータスマートソーシング | (相場価格) |
スマイティ | (株)カカクコム | (売却相場) |
SUUMO | (株)リクルート | (価格相場) |
不動産会社でない所謂IT系の企業がサイトを運営していて、査定希望のお客様の個人情報を不動産会社に売ることで収益を上げています。
個人情報を買った不動産会社が、査定希望のお客様に営業をかけます。実際に複数の「一括査定」で査定依頼をした体験レポートがあります。下記関連記事をご確認ください。
サイト内の文章、テキスト量が多いほどGoogleの評価を得られることもあり、そんなに役に立たない薄っぺらな情報も多いという印象です。Googleにはもう少し有益な情報を上位表示するように調整をして欲しいものです。
大手仲介サイト
大手仲介会社が運営するサイト。沿線や地域、マンション名で絞り込めて、絞り込んだ物件とその周辺の売出中、売却中物件の売り出し価格を相場として表示する形式が多いようです。
運営者 | 提供情報 |
東急リバブル | (周辺売り出し相場) |
住友不動産販売 | (売却相場) |
野村不動産アーバンネット | (売却相場) |
売り出し価格は、あくまで売り出し中、売却中の価格であり、成約価格とは異なりますので注意が必要です。
自動査定サイト
中古マンションの過去の売買履歴データをデータベースに蓄積して、独自の査定システムによって自動で相場価格を算出して査定価格を提示する自動査定サイトです。
サイト名 | 運営者 | 提供情報 |
マンションナビ | マンションリサーチ(株) | (相場価格) |
マンションAIレポート | SRE不動産 | (相場価格) |
不動産市場における不動産会社と個人(売主・買主)の情報の非対称性を改善することを目的として、主にIT系企業がこのような自動査定を使った不動産情報サイトを運営しています。
マンション売却の相場を知る方法
相場価格の調べ方
相場価格を調べるには、売却するマンションの「価格構成要素」がより近い比較対象物件が、
②過去にいくらで売買されたか、成約価格を確認すること
の2つの方法があり、両方の価格を参考にすることで相場価格の精度が上がります。
比較対象物件の価格構成要素と、優劣の判断基準は以下の通りです。
価格構成要素 | 優劣の判断基準 |
所在地 | 人気エリアor不人気/低地or高台/嫌悪施設有無など |
最寄駅、駅距離 | 人気路線or不人気、急行停車駅or各駅など |
専有面積 | 広い方が人気 |
主開口部方位 | 南向きが人気 |
階数 | 高層階ほど人気 |
築年数 | 築浅が人気 |
間取り | カウンターキッチン、ウォークインクロゼットが人気 |
住戸特徴 | 角部屋/ルーフバルコニー/専用庭などが人気 |
分譲、施工会社 | 三井、三菱、野村不など大手デベ分譲、大手ゼネコン施工が人気 |
周辺環境 | 騒音の有無、日照を遮る建物有無、公園の有無など |
商業施設 | スーパー、コンビニなどの有無、距離 |
教育施設 | 保育園、幼稚園、小学校、中学校などの距離 |
管理等 | 管理体制、共用部分の維持管理状況など |
共用部分 | エントランス広さ、エレベータ有無、宅配ロッカーなど |
内装、住設機器 | 経年劣化状況、リフォーム有はプラス評価 |
さらに、地域の市場動向を確認してエリアごとのおおむねの価格帯やその変動を把握することで、不動産売却相場の上昇や下降に応じて、過去の特定の時点の価格情報を現時点の価格に補正(時点修正)する場合にも活用できます。
比較対象物件が過去にいくらで売買されたか、成約価格を確認
エリアごとの概ねの価格帯やその変動を把握するために地域の市場動向を確認
→売却マンションの現況にあてはめて相場価格を見出す
売り出し価格と成約価格の違い
売り出し価格は確かに比較対象物件の現在の物件価格ではありますが、同額で売れる保証はなく、そのまま売れなければ売り出し価格を下げることもありますので、一概にそのままあてはめてよいわけではありません。
成約価格は比較対象物件が過去にその価格で売買された事実を示しますが、あくまで過去ですから、例えば直近の成約でなければ直近の同エリアの市況を参考にする等、売却マンションの現況にあてはめて相場価格を求める必要があります。
市場動向を確認する方法
「レインズ(REINS)」は、国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構が運営しているコンピューターネットワークシステムです。 「Real Estate Information Network System(不動産流通標準情報システム)」の英語の頭文字を並べて名付けられています。
会員不動産会社が相互に不動産情報をやりとりするシステムで、会員しか使うことができませんが、「レインズ(REINS)」で発表している統計データは、「レインズタワー」というサイト内の「レインズデータライブラリー」から、一般の方も閲覧が可能です。
「マーケットデータ」の直下、「What's New」の先頭にあるNEWマーク付きの「月刊マーケットウォッチ」か、アーカイブ欄の年度をタップすると、マーケットデータ画面に移ります。
レインズデータライブラリーを活用
アーカイブでは2002以降のデータが確認できますが、全国版やサマリーレポートなどは、2017年より過去の一部は見られません。
サマリーレポートでおおまかな市場動向をつかむ
「月例マーケットウォッチ」内の「サマリー」をタップすると、最新のサマリーレポートを見ることができます。
マンション売却にあたって確認しておきたいのは、地域別の中古マンションの成約㎡単価です。ここでは「4.首都圏地域別中古マンション成約㎡単価」を見てみましょう。
直近1年間の中古マンション成約㎡単価が月ごとに記されており、1都3県それぞれの成約価格帯やその変動をおおまかに把握することができます。
東京都多摩以外の地域で成約㎡単価が前年比で上昇しており、千葉県では前年比プラス10.4%の2ケタ上昇となっています。
出典:レインズタワー ((公財)東日本不動産流通機構、(公社)中部圏不動産流通機構、(公社)近畿圏不動産流通機構、(公社)西日本不動産流通機構)
出典:レインズデータライブラリー ((公財)東日本不動産流通機構、(公社)中部圏不動産流通機構、(公社)近畿圏不動産流通機構、(公社)西日本不動産流通機構)
成約価格を確認できる2つのサイト
成約価格を調べるにあたって、一般利用可能なサイトが2つありますのでご紹介します。
レインズマーケットインフォメーション
「レインズ(REINS)」とともに国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営している「レインズマーケットインフォメーション」では、レインズに登録している不動産会社により実際に行われた不動産取引の成約価格を調べることができます。
出典:レインズマーケットインフォメーション ((公財)東日本不動産流通機構、(公社)中部圏不動産流通機構、(公社)近畿圏不動産流通機構、(公社)西日本不動産流通機構)
土地総合情報システム
土地総合情報システムでは、レインズマーケットインフォメーションと同様、実際に行われた不動産の取引価格=成約価格を調べることができます。「不動産取引価格情報検索」のボタンをクリックすると、2012年1月以降直近まで、四半期ごとの取引情報を確認できます。
「売り出し価格」を調べる手順
売出価格を確認できるサイトのうち、実際に「SUUMO」を用いて近隣マンションの売り出し価格を把握してみました。
今回は売却するマンション物件を、
東武東上線志木駅から徒歩約10分
2002年7月築(築年数18年)
専有面積70㎡
3階
3LDK
と仮定して、査定依頼も資料請求もせず売り出し価格の確認だけ行いました。
1.検索条件を入力
検索開始にあたって、TOPページ上部の「売る」ボタンで進むと売却査定依頼に進んでしまいますので、まず「マンションを買う 中古」ボタンを選択します。
検索手順は以下の通りです。
→「沿線にチェックを入れてください」の「東武鉄道」エリアから「東武東上線」にチェックを入れ「チェックした路線の駅を絞り込む」ボタンをクリック
→「志木駅」にチェックを入れ「この条件で検索する」ボタンをクリック
→「検索条件変更」で「専有面積60㎡以上80㎡未満」、「間取り3K/DK/LDK」、「駅徒歩15分以内」、「エレベーター」と「絞り込み条件」を追加します。
2.売り出し価格等の情報を確認
検索結果が51件出てきました。築年数に関する絞り込み条件がないのですが、並び替えを「築年月が古い順」で行うことができます。確認日時点で51件のうち一番築年月が古い1974年3月築のマンションから順に並び替えができましたので、当該マンションと築年数の近いマンション物件の売り出し価格を調べます。
近隣で築年数の近いマンションでまず調べた「物件A」は志木駅から徒歩約3分、2000年2月築(築年数20年)で66.24㎡、5階の3LDKのマンション、売り出し価格は2,980万円です。
同様に進めていき、次に調べたマンション「物件B」は、志木駅から徒歩約12分、2003年6月築(築年数17年)で70.2㎡、8階の3LDKのマンション、売り出し価格は3,580万円です。このマンションは2020年6月に全ての部屋の壁紙とフローリングを張り替えて、洗面化粧台を新規交換した「一部リフォーム済」のマンションであることが「物件の特徴」内の画像のコメント及び「物件概要」のリフォーム欄から確認できました。
リフォーム済のマンションと当該マンションを比較するにあたっては、リフォームにかかった費用とリフォームにより上がったマンション物件の価値の部分を勘案する必要があります。
物件Bでは「概算でフローリング張り替え70万円、全室壁紙貼替50万円、洗面台及び水栓金具交換30万円の合計150万円でのリフォーム実費」と「リフォームによる付加価値50万円」の総合計200万円と仮定しました。
最後に調べたマンション「物件C」は、志木駅から徒歩約11分、2006年5月築(築年数14年)で76.59㎡、6階の3LDKのマンション、売り出し価格は3,480万円です。
3.築年数などの要素を当該物件に当てはめて概算
ここから、以下の方法で当該物件の想定売り出し価格を概算してみます。あくまで概算方法の一例としてご理解ください。
・築年が1年違うごとに1%加減
・専有面積は割り戻し
・階数は1階違うごとに1%加減
物件Aから補正 |
物件Bから補正 |
物件Cから補正 |
2,930万円~3,230万円
当該マンションの近隣で築年数の近いマンション物件3件の売り出し状況と、概算で求めた当該物件の想定売り出し価格を以下にまとめましたのでご覧ください。
売り出し価格 | 駅距離 | 築年月 | 専有面積 | 階数 | 間取り | リフォーム | |
物件A | 2,980万円 | 徒歩3分 | 2000年2月 | 66.24㎡ | 5階 | 3LDK | - |
物件B | 3,580万円 | 徒歩12分 | 2003年6月 | 70.20㎡ | 8階 | 3LDK | 200万円 |
物件C | 3,480万円 | 徒歩11分 | 2006年5月 | 76.59㎡ | 6階 | 3LDK | - |
当該 | 2,930万円~3,230万円(想定) | 徒歩10分 | 2002年7月 | 70.00㎡ | 3階 | 3LDK | - |
「成約価格」を調べる手順
成約価格を調べることができる2つのサイトのうち、実際に「レインズマーケットインフォメーション」を用いて成約価格を把握してみました。
売却マンション売り出し価格調査時と同様に、
東武東上線志木駅から徒歩約10分
2002年7月築(築年数18年)
専有面積70㎡
3階
3LDK
と仮定して進めます。
1.検索条件を入力
検索条件は、まずTOPページで「マンション」「戸建て」のうち「マンション」の画面から、今回は都道府県(必須)を「埼玉県」、地域(必須)を「埼玉県西部」として、「検索する」のボタンを押すと、下の「検索結果」画面に移動します。
上記の画面の「追加検索条件」の各項目に「当該物件により近い条件」を入力して「検索する」のボタンを押すと、「取引情報一覧」が確認できます。
今回は、「追加検索条件」を以下の通りに指定しました。
・「沿線」は「東武鉄道東上線」
・「最寄り駅」は「志木」
・「駅からの距離」は10分以内より少しエリアを広げてみて「徒歩15分以内」
・「単価(万円/㎡)」は下限及び上限ともに指定なし
・「専有面積(㎡)」は下限及び上限ともに指定なし
・「間取り」は「3K/DK/LDK」
・「築年数」は「15年超20年以内」
・「成約時期」は「1年以内」
・「用途地域」は「指定なし」
・「軸(横軸×縦軸)」は「成約時期(期間)×単価(万円/㎡)」を選択
ちょっと項目が多いですが、入力して「検索する」のボタンを押すと、「取引情報一覧」に12件の物件成約情報を確認できました。
2.成約情報を確認
12件の取引情報のうち、徒歩10分以内と徒歩15分以内で専有面積が60㎡〜80㎡の物件は6件あり、成約単価(万円/㎡)はそれぞれ、
物件A:33万円(1999年築・2019年10月成約)、
物件B:38万円(2002年築・2020年1月成約)、
物件C:43万円(2001年築・2020年1月成約)、
物件D:44万円(2002年築・2020年1月成約)、
物件E:47万円(2001年築・2019年10月成約)、
物件F:59万円(2004年築・2020年1月成約)
でした。
下記の「直近1年の取引情報グラフ」で赤い三角の印の分布で示されています。
3.築年数などの要素を当該物件に当てはめて概算
なお、前出の概算方法を用いて算出した6件の平均成約単価
(物件A:33万円+3%(当該は3年新しい))
+(物件B:38万円)
+(物件C:43万円+1%(当該は1年新しい))
+(物件D:44万円)
+(物件E:47万円+1%(当該は1年新しい))
+(物件F:59万円-2%(当該は2年古い))
÷6(件)
は約44.1万円でした。
成約単価の情報を当該マンション物件の専有面積、70㎡に当てはめて、時点修正前の成約価格帯と平均成約価格をみてみましょう。
(70㎡×約33.9万円 〜 70㎡×約57.8万円)
平均成約価格(時点修正前) ≒ 3,090万円
(70㎡×44.1万円)
地域の市場動向を調べる手順
売り出し価格及び成約価格調査時と同様に、売却マンションを
東武東上線志木駅から徒歩約10分
2002年7月築(築年数18年)
専有面積70㎡
3階
3LDK
と仮定して進めます。
1.月例マーケットウォッチのデータを活用
地域の市場動向を調べるには、前出のレインズデータライブラリーから「月例マーケットウォッチ」内のNEWマーク(記事作成時点では2020年07月度)の「データ」をタップすると、最新の「月例速報Market Watch」を見ることができます。
2.中古マンションレポートの地域別概況
前出のサマリーレポートでは、1都3県の市場動向のおおまかな把握ができましたが、月例速報Market Watchの中古マンションレポートは、より細かいエリアの市場動向を把握することができます。
埼玉県は4つのエリアに分かれており、当該マンションのエリアである埼玉県西部地区の成約状況から、市場動向を見てみましょう。
新型コロナウィルスの影響による下落については埼玉県西部地区においても、例えば2020年4月と5月の成約件数が前年比マイナス50%台、成約㎡単価も前年比マイナス11%台まで落ち込みましたが、7月時点では成約件数が前年比プラス5%、成約㎡単価も前年比プラス7%台となっており、6月以降は回復基調であることがわかります。
3.時点修正
レインズマーケットインフォメーションで確認した6件の成約情報のうち、2020年1月成約(㎡単価29.75万円)が4件、2019年10月成約(㎡単価29.82万円)が2件でした。時点修正はそれぞれの物件の成約時点の㎡単価に2020年7月の㎡単価(27.71万円)を割り戻して求めます。
前出の概算方法を用いて算出した6件の平均成約単価の時点修正値
(33万円+3%(3年新しい)/29.82×27.71(時点修正))
+(38万円/29.75×27.71(時点修正))
+(43+1%(1年新しい)/29.75×27.71(時点修正))
+(44万円/29.75×27.71(時点修正))
+(47万円+1%(1年新しい)/29.82×27.71(時点修正))
+(59万円-2%(2年古い)/29.75×27.71(時点修正))
÷6(件)
は約41.0万円でした。
成約単価の時点修正情報を当該マンション物件の専有面積、70㎡に当てはめて、もう一度、成約価格帯と平均成約価格をみてみましょう。
(70㎡×約31.5万円 〜 70㎡×約53.8万円)
平均成約価格(時点修正後) ≒ 2,870万円
(70㎡×41.0万円)
この記事のおさらい
マンション売却市場への新型コロナウイルスの影響は?
2020年4月に下落がみられたものの、6月以降で回復しており、中古マンションの売却市場においては、新型コロナウイルスの影響はほとんどないといえるでしょう。詳しくはこちらをご覧ください。
相場価格はどうやって調べればいい?
相場価格を調べるには、売却するマンションの「価格構成要素」がより近い比較対象物件が、
- 現在いくらで販売されているか、売り出し価格を確認すること
- 過去にいくらで売買されたか、成約価格を確認すること
の2つの方法があり、両方の価格を参考にすることで相場価格の精度が上がります。詳しくはこちらをご覧ください。
売り出し価格と成約価格はどのサイトで調べればいい?
売り出し価格を確認できるサイトとして、SUUMOをご紹介しています。調べ方の詳しい手順はこちらをご覧ください。
成約価格を確認できるサイトとして、レインズマーケットインフォメーションと土地総合情報システムをご紹介しています。調べ方の詳しい手順はこちらをご覧ください。
相場価格を調べた後は?
相場価格を調べたら、複数の不動産仲介業者に査定を依頼してください。担当者が話す相場や査定額が正しいのかが、調べた相場価格と比較することである程度分かります。信頼できる仲介業者に売却依頼をしましょう。
この記事のまとめ
複数の不動産仲介業者に相談
ご覧いただいてお分かりの通り、複数の比較対象物件の成約価格と売り出し価格を調べて相場価格を把握するのも、それなりに手間がかかります。また、データを見ることに慣れていないと疲れてしまうのも事実です。
さらに、自分でマンション売却の相場を調べてみた結果、直近の成約価格とは異なっているケースもよくあります。それは、先述の条件以外にもマンションの評価基準が多々あり、価格を決める要素が複雑なためです。
そこで、ある程度の相場価格を把握したら、前述の通り複数の不動産仲介業者に査定を依頼してみることをお勧めします。
相場価格を不動産会社の売却査定価格と比較しよう
前述と重複しますが、不動産仲介業者に査定を依頼する前に相場価格を把握しておけば、担当者が話す相場や査定額が正しいのかある程度判断できるようになるので、きちんと相場を把握している不動産仲介業者を見極めるための判断材料になります。
相場価格を把握して売却価格を設定しよう
また、「この価格で売りたい」という希望売却価格が、往々にして相場より高い価格をイメージしていることも少なくありませんが、事前に相場価格を知っておくことで、最終的にいくら利益を得られるのか、より具体的なイメージを掴むことができます。そのうえで不動産仲介業者に相談することにより、希望売却価格や最低売却価格も設定しやすくなります。
不動産仲介業者に査定を依頼する際の注意点やそれ以降の売却の流れについて、下記に詳細を記しておりますのでご活用ください。
関連記事:マンション売却の流れ(プロが教える手続きや注意点)2.査定(机上・訪問査定)の流れ、注意点
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