マンション売却の期間、平均期間や長期化しやすい物件
カテゴリ:マンション売却
投稿日:2023.04.28
「マンションを売却する平均的な期間は?」
「長期化しやすい物件の特徴ってあるの?」
「現金化を急いでる、最短の売却方法は?」
所有するマンションを売ろうと考えた時、売却期間や売却方法について分からないことだらけという売主さんも多いと思います。
不動産会社間の物件情報共有ネットワークを運営する「東日本レインズ」が発表しているデータや、弊社「東京テアトル」が実際に販売したリノベ済み物件の実例も使って中古マンションの売却期間について解説していきます。
マンションを早く売るために注意すべきこと、販売期間が長くなってしまう理由や注意点、現金化をお急ぎの方向けの最短の売却方法についてもご紹介をしていきます。
関連記事:マンションを売る方法と注意点、高く売却・早く売却するコツ
- マンション売却にかかる期間は最短でも約5ヶ月
- マンションの契約までの期間は79日
- 駅近やブランド立地は短期間で売れる
- 長期化し易いのは築古、1階、バス便
- 短期間で売却なら適正価格と第一印象
目次
マンション売却の平均的な期間と流れ
最初に中古マンションの売却までの平均的な期間・日数を解説していきます。
マンションの売却期間は約3ヶ月
公益財団法人東日本不動産流通機構(東日本レインズ)の「首都圏不動産流通市場の動向」に下記のようなデータがあります。
マンションの販売開始から成約に至る日数
年 | 中古マンション | 前年比 | 中古戸建 | 土地 |
2011 | 69.9日 | 8.0% | 83.2日 | 93.6日 |
2012 | 79.9日 | 14.3% | 87.5日 | 101.7日 |
2013 | 75.9日 | -5.0% | 88.5日 | 100.6日 |
2014 | 70.3日 | -7.4% | 88.4日 | 91.1日 |
2015 | 64.9日 | -7.7% | 89.6日 | 85.9日 |
2016 | 71.6日 | 10.4% | 92.4日 | 93.1日 |
2017 | 75.8日 | 5.9% | 91.0日 | 85.5日 |
2018 | 79.4日 | 4.7% | 96.2日 | 85.0日 |
2019 | 82.4日 | 3.7% | 100.1日 | 91.5日 |
2020 | 87.0日 | 5.6% | 114.1日 | 116.6日 |
2021 | 72.1日 | ‐17.1% | 95.2日 | 100.1日 |
2022 | 73.0日 | 1.2% | 79.0日 | 78.9日 |
上記日数は、不動産会社が東日本レインズに物件登録してから成約登録するまでの平均日数です。言い換えるとマンションの販売開始から売買契約締結までの期間ということになります。
従って平均すると表の日数に約6日を足した日数、2020年度93.0日、2021年度78.1日、2022年度79.0日が販売を開始してから成約するまでの平均日数=期間ということになります。
これが巷で言われている「マンション売却にかかる期間は約3ヶ月」の根拠だと言えます。
2021、2022年度は、中古マンションの売れ行き好調により、コロナ前の2018、2019年度と比べて売却の期間が短くなっています。
リノベ済みマンションの売却期間実例
弊社「東京テアトル」では、年間約200戸のリノベ済み中古マンションの販売をしています。
年度ごとの、販売開始から売買契約締結までの平均期間の推移は下記の通りです。
年度 | 期間 |
2019年度 | 137日 |
2020年度 | 128日 |
2021年度 | 116日 |
2022年度 | 133日 |
弊社リノベ済みマンションは、約4ヶ月の売却期間がかかっています。年度後半になって売れ行きが鈍化した2022年度は、売却までの販売期間が長期化しています。
マンション売却完了までの期間と流れ
マンション売却完了までの期間は、下記の通り売却の準備から残代金決済・引渡しまでになります。
販売活動開始から売買契約締結までの3ヶ月前後に、上記の通り
- 部屋の片づけや掃除など売却準備
- 不動産会社への売却相談
- 売却査定や媒介契約締結までの期間
- 売買契約締結後残代金決済・引渡しまでの期間
がプラスされますので、合計すると平均売却期間は5ヶ月以上となります。
東京テアトルは、中古マンションの高値買取に自信があります。
- ・最短5日、期限までに確実に現金化可能
- ・不要な家具はそのままで手軽に売却
- ・売却後のトラブルの心配ゼロ
マンションの買取なら東京テアトルまでご相談ください!
マンション売却、短期間で売れる物件
マンション売却において、通常高いと早いは相反します。
マンション売却の期間と価格
マンションを売却する時、売主様の希望は「高い価格」と「早い売却」です。
しかし残念ながら、マンションの売却において「高く売却」と「早く売却」は相反することになります。
物件の立地、駅距離、価格帯、築年数などにもよりますが、両方(高く早く)を同時に達成できる確率はそんなに高くはありません。
誰もが憧れるようなエリアの希少性の高い物件を除いて、
- 高く売却するなら時間が必要
- 早く売却するなら割安な価格
いずれかを選択する必要があります。
高くても短期間で売れるマンション
マンションを売却する際、販売価格が相場の上限に近い高価格帯でも早く・短期間で売れる物件は、下記の「高くても売れる要因」が重なった物件ということになります。
- 駅近×好条件
- ブランド立地×大規模・タワマン等
- 強い購入ニーズを持つ買主がいる物件
それぞれの要因について詳しく解説していきます。
駅近×好条件
駅近という要素に加えて、築浅・南向き・高層階といった好条件が加わった物件です。
近年の傾向として、共働きが増えたことで仕事と子育てを両立したい女性の駅近ニーズが高まり、都内の駅近(3分以内)物件なら多少割高でも早く、短期間で売れるという事例が多くみられます。
ブランド立地×大規模・タワマン等
ブランド立地の大規模物件やタワーマンション、ブランド立地のヴィンテージマンションなど競合するマンションが少ない希少性の高い物件は、早く短期間で売れる確率が高いといえます。
例として以下のような物件が挙げられます。
- 白金タワー(港区白金)
- ブリスベージュ神宮前(渋谷区神宮前)
- 青山パークタワー(渋谷区渋谷)
- 麻布霞町パークマンション(港区西麻布)
- 広尾ガーデンヒルズ(渋谷区広尾)
- ペアシティ・ルネッサンス(港区高輪)
- ホーマットイースト(千代田区一番町)
- ドムス南青山(港区南青山)
- ビラ・モデルナ(渋谷区渋谷)
このようなマンションは売り物件が出るのを待っている人も多く、売却相場より高くても短期間で売れるケースが多くあります。
強い購入ニーズを持つ買主がいる物件
下記のような理由があって、「そのマンションを限定で買いたい」という強い購入ニーズの買主がいる場合も高く早く売れる物件となり得ます。
- そのマンションに息子家族が住んでいて同じマンションに住み替えを希望している
- 人気公立学校の学区内で一番人気のあるランドマーク物件に住み替えたい
- 今住んでいる駅近のこのマンション内で広い部屋に買い替えを希望している
この条件は、タイミングによってはどの物件にも当てはまる可能性があります。
少し高くても短期間で売れるチャンスを逃さないようにしましょう。
マンション売却、長い期間売れない物件
マンション売却で長期化する物件
一般的に売りにくいとされるマンションは、下記のような悪条件を持つマンションです。
■交通アクセス、立地、周辺環境、建物管理が悪い
- 駅徒歩15分超
- バス便
- 1階
- 旧耐震
- 日当たり悪い
- 騒音が酷い
- 不人気エリア
- 自主管理
■流通性が低い
- 面積が過大で価格が高い
- 管理費・修繕費が高額
- 競合する物件が多い
- 借地権、地上権
- 事件、事故物件
上記の売りにくい要因が重なった物件は、 価格を下げてもなかなか売れず、販売スピードも遅くなり、売却期間が長期化しやすい物件といえます。
リノベ済みマンション売却期間長期化事例
弊社「東京テアトル」の事例から、売却が長期化した物件のワースト10をご紹介します。
マンション | 期間 | 築年 | 駅分 | 階 |
ロイヤルクレスト下永谷 | 518 | 11 | 17 | 2 |
代々木ニューハイツ | 516 | 42 | 7 | 1 |
ウィンザーハイム第2桜新町 | 461 | 39 | 3 | 1 |
日神パレステージ鶴川 | 443 | 13 | 10 | 1 |
グランドメゾン三渓園 | 430 | 33 | バス | 3 |
コンドミニアム上井草 | 425 | 44 | 12 | 7 |
パークシティ溝の口 | 425 | 36 | 10 | 10 |
レゾン中央林間 | 418 | 13 | 5 | 3 |
宮崎台北パークホームズ | 411 | 34 | 8 | 5 |
西葛西ガーデンハウス | 400 | 19 | 13 | 1 |
マンション売買のプロである弊社でも、販売開始から売買契約まで400日を超えるような物件が上記のように発生します。
売却期間が300日を超える物件も過去40件ほど発生しています。
マンション売却期間を短くする注意点、コツ
マンション売却期間を短く、早く売るための注意点、コツをご紹介していきます。
売れないマンションを早く売るための注意点
売りにくいマンションは、見学をしてくれる購入検討者がそもそも少ないので、 販売開始時の売り出し価格が重要です。
販売開始時に割高価格に設定してしまうと、販売開始直後の購入意欲の高い購入検討者を逃すことになり、結果として販売が長期化する可能性を高めてしまうので注意が必要です。
マンション売却、期間短縮なら適正価格
マンション売却で無駄な時間や期間を減らして早く売却するコツは、割高の査定価格からの販売開始でなく、適正価格で販売開始をすることです。
割高価格で長い期間売れないと、売れ残り物件と思われ、何か大きな不具合があるのではと誤解されてしまうので注意が必要です。
マンション売却の期間短縮には広告宣伝費
マンションを売却するには、より多くの購入検討者の集客が必要です。たくさんの購入検討者に見学してもらうことが高く早く売れる可能性を高めるからです。
マンション売却開始時の価格が高過ぎると、購入検討者からの問い合わせや見学依頼などが獲得できません。仲介業者は、営業活動にかけた広告宣伝費が無駄になったと考えます。
仲介業者は、反響の取れない割高な価格のマンションには広告宣伝費をかけてくれなくなります。
マンションの売却活動で広告宣伝費をかけないと、集客が減り売却期間が長期化することになります。
長期化させずにマンションの売却期間を短くするには、たくさん集客して早く買主を見つけてもらうことが必要です。
マンション売却の期間短縮には第一印象
マンションの売却期間を短くするには、「欲しい」思ってもらうために部屋の第一印象が重要です。
室内が汚かったり、荷物が散乱していたりすると、第一印象が悪くなってしまいます。特にキッチンや浴室などの水回りは汚れが目立ちやすいので注意が必要です。
部屋の第一印象を良くして早く短期間で売るため、マイナスポイントの改善策を実施してみましょう!
- 玄関⇒広く見せるために靴などは収納して綺麗に掃除
- キッチン⇒コンロやシンクに生活感がでるので出来る限り念入りに清掃
- 水回り⇒水垢やカビなどが目立たないように念入りに清掃
- リビングダイニング⇒物はなるべく収納にしまい広く見せる
- 居室⇒整理整頓をして部屋を明るく見せるために照明をつける
- 収納⇒収納量を見たいと希望があるのできちんと整理
汚れが酷かったり、掃除の時間がとれない時は、プロによるハウスクリーニングを依頼する方法もあります。マンションの売却を依頼する不動産仲介業者に相談をしてみましょう。
高価格マンションの売却期間を短くする方法
タワーマンションやヴィンテージマンションなど高価格帯マンションの売却期間をより短く早くするための注意点や方法について解説をしていきます。
マンション売却期間を短くする信頼と実績
前述したような、販売価格が高くても早く売れる物件に該当する「駅近×好条件」「ブランド立地×大規模」「ブランド立地×タワー」などのマンションは、販売価格さえ間違えなければ比較的早く売却することが可能です。
高価格帯マンション売却におすすめの大手不動産仲介のランキングは、下記関連記事にてご確認ください。
関連記事:不動産仲介ランキング!仲介各社の特長や選び方を一覧で紹介
大手はブランド・信用力が高く富裕層に強い
これはデータがあるわけではありませんが、大手不動産会社の営業マンは、研修や社員教育が行き届いているので営業スキルが高いといえます。
また大手不動産会社は、金融機関との信頼関係が強いので、提携ローンなどローンの審査なども中小に比べて有利におこなえるなどの強みがあります。
大手不動産会社は、購入検討者からみて信頼性が高く、営業接客スキルも高く、ローン審査も有利に行えることなどから、高価格帯の物件では頼りになります。
大手6社の不動産一括査定サイト
上記のような大手不動産仲介に一括で査定を依頼するなら、「すまいValue」がおすすめです。
業界をリードする大手6社が運営する不動産一括査定サイト「すまいValue」は、マンションだけでなく一戸建てや土地売却、アパート一棟やビル一棟などの不動産査定(=売却可能額)を無料で提案してくれます。
マンションの売却期間を決めるのは市場原理
結論を申し上げると、ご自身のマンションだけが理由もなく、早く高く売れることはあり得ません。
「相場に対する販売価格」や「物件の希少性」といった原理・原則によって売却期間が決まります。
販売価格が相場より割高か割安
マンションの販売価格が相場より割高であれば、売却期間は長く(長時間)なり、割安であれば売却期間は短く(短時間)なるのが原則です。
希少性の高い物件、希少性の低い物件
もうひとつの原則は、競合の少ない希少性の高いマンションは早く売れる、競合の多い希少性の低いマンションは売却まで時間がかかるという点です。
信頼できる不動産会社に相談するのが近道
弊社「東京テアトル」は年間200件超のリフォーム済みマンションを販売しています。平均築年数が30年超なので、比較的古いマンションが多いといえます。
前述の通り、年間200件超のマンションを売ると、相場価格と思って売っていても何故か1年以上経っても売れないというような物件が年に数件発生します。
マンション売買のプロである弊社でも難しいのですから、一般の売主さんが相場価格や希少性(需給)の判定、判断をするのは極めて難しいと思います。
不動産屋は少し怖い、敷居が高いと思われるかもしれませんが、信頼できる不動産屋さんを見つけて不動産売却について相談するのが近道です。
最低限いくらで、遅くともいつまでに売却したいという方針を決めて不動産屋さんに相談してみましょう‼︎
東京テアトル株式会社 マンション売却相談センター☎️0120−900−881
マンション売却、期間と価格
マンションの売却、短い期間でなるべく高い価格で売却するための注意点、テクニックをご紹介していきます。
マンション売却、一定期間は強気の価格設定
目次2「高くても短期間で売れるマンション」でも説明した通り、強いニーズを持つ買主が売却のタイミングで現れる可能性があります。
ですので売却開始時の販売価格は、少し強気の販売価格設定がおすすめです。
一定期間で、強いニーズの買主が現れない場合は、時間を無駄にしないため早急に相場価格に戻すことをおすすめします。
短期間で成約になるのは、このような買主は近隣に住んでいて、欲しいマンションの売り出しをいつもチェックしているからだと考えています。
マンション売却期間に余裕がないと売り急ぎ
下記のような、支払いに関する理由があってマンションを早く売却したい=現金化したいというニーズをお持ちの売主さんがいます。
- 買い替え先物件の残代金支払い
- 滞納して期限の利益を喪失している住宅ローンの完済
- 介護施設などへの住み替え費用支払い
- 換価分割(相続財産の現金化)
- 相続税の支払い
- 事業資金・サラ金等借金、税金・管理費等滞納の返済
注意点として、時間的に余裕がない=売却期間が短いと「売り急ぎ」となることです。 売り急ぎは、価格を必要以上に安くしなければならないことにもなります。
従ってマンションを売却して現金化の期限がある場合は、売り急ぎにならないよう、できる限り時間的な余裕を持って早めに売却活動を開始することが必要です。
マンション売却期間、最短の売却方法
余裕を持って売り出したつもりでも、前述したように様々な要因により売却期間が長期化することもあります。
注意点は、仲介(不動産会社)による売却は、買主が現れるのを待たなければならないので、いついくらで売れるかが早期には確定できないことです。現金化の期限が決まっている方には、 早期に売却金額と現金化のスケジュールが確定できる直接買取による売却がおすすめです。
東京テアトルの直接買取なら、最短5日間で現金化が可能です。
直接買取の詳細については、下記関連記事でご確認ください。
マンション売却の期間まとめ
この記事でご紹介した、マンション売却の期間に関する内容をまとめていきます。
マンション売却に要する期間は何ヶ月?
マンション売却の期間は、販売開始から成約までは約3ヶ月かかっています。
売却準備から現金化までの期間を入れると約5ヶ月以上の期間がかかります。詳しくはこちらをご覧ください。
高くても短期間で売れるマンションは?
駅近×好条件、ブランド立地×大規模、ブランド立地×タワーなど希少性が高く競合する物件が少ないマンションが高くても短期間で売れる物件といえます。
上記のような物件以外で高くても短期間で売れるマンションがあります。詳しくはこちらをご覧ください。
売却期間が長期化し易い危険なマンションは?
立地、建物や周辺環境などにネックや売り難い要因が重なる物件が、長期化し易い物件といえます。
どのような物件が長期化し易いのか、弊社の「売却期間長期化事例ワースト10」など詳しくはこちらをご覧ください。
マンション売却期間を短くする注意点、コツは?
マンション売却期間を短く早くする注意点、コツをご紹介します。
売れないマンションを早く売るための注意点、マンション売却の期間短縮には第一印象、など売却期間を短く早くする注意点、コツについての詳しくはこちらをご覧ください。
どちらを優先するか
- 時間をかけてでも高い販売価格を優先させたい
- 販売価格よりスピーディに短期間で売ることを優先させたい
- 両方をバランスよく売却したい
というように、売却理由や資金計画によってどのような売り方をするかは人それぞれだと思います。
この記事でお伝えした通り、高くても売れる要因が重なった「高くても短期間で売れるマンション」に該当しない物件が高く早く売れる確率はかなり低いといえます。
ただし、「理由があってどうしてもこのマンションを購入したい」という買主が売却のタイミングで存在する可能性はあります。
少し強気で販売開始、適正価格に変更
売却期間を長期化させず、安売を避けるためには、信頼できる不動産会社を見つけて相談することが必要です。
マンションの売却をご検討であれば、創業70年超、東証上場、マンションの売買専門の東京テアトルにお気軽にご相談ください。
売却価格を優先の「仲介」、スピーディに短期間で売却を優先の「買取」、どちらの売却方法もご利用いただけます。