住宅ローンが払えない!滞納が続くとどうなる?注意点と解決策を解説

カテゴリ:マンション売却
投稿日:2024.05.27

不慮の事故やライフスタイルの変化によって、住宅ローンが払えなくなるという事態は誰の身にも起こる可能性があることです。

実際に住宅ローンが払えなくなると、どのようなことが起こるのでしょうか。

万が一の時に備えて、事前に正しい知識を身につけておきましょう。

この記事では、住宅ローンが払えなくなってしまった場合に起こることやNG行為、適切な解決策を詳しく解説しています。

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この記事でわかること
  1. 住宅ローンが払えなくなる原因には、収入の減少やライフスタイルの変化などがある
  2. 住宅ローンの督促を無視し続けると、競売によって強制的にふだ王さんが売却されてしまう
  3. キャッシングでの返済や夜逃げは、リスク増大につながるため絶対にNG
  4. 住宅ローンが払えなくなったら、早めに銀行や不動産業者に相談

住宅ローンが払えなくなる主な原因

住宅ローンが払えなくなってしまう事情はさまざまありますが、中でもよくある原因を4つご紹介します。

  • 収入が減少してしまった
  • 支出が増加してしまった
  • 離婚などで家庭環境が変わった
  • 返済計画に問題があった

一つずつ、詳細を見ていきましょう。

収入が減少してしまった

会社の経営不振や自身の病気・けがなどで、収入が減少してしまったケースがあります。会社を退職したり、休職を余儀なくされると、収入が大幅に減少します。

収入が減少すれば、当然ながら住宅ローンの返済に充てられる資金が不足します。収入減少が一時的なものならば、貯金を取り崩すなどの対応で乗り切ることができますが、長期化した場合は返済が難しくなります。

このような収入減少のリスクを考えると、返済計画を立てる際には、ある程度の余裕を持たせることが賢明です。突発的な出来事に備え、一定の貯蓄を確保しておくことも重要です。

支出が増加してしまった

住宅ローンが払えなくなる原因の一つに、支出が増加してしまうケースがあります。支出増加の主な理由を挙げると以下のようになります。

  • 病気やケガなどで医療費が嵩んだ
  • 自動車の買い替えや修理代が発生した
  • 子供の教育費用が増えた
  • 親の介護費用が発生した

こうした予期せぬ出費が重なると、毎月の支出が増えてローン返済が困難になる可能性があります。特に病気や介護は長期に渡る可能性が高く、支出増加が一時的なものにとどまらないため危険です。

離婚などで家庭環境が変わった

住宅ローンの返済が滞ってしまう大きな要因の一つに、家庭環境の変化があげられます。 代表的な例が離婚です。夫婦二人で組んでいた収入が、別居によって一人分に減少したり、別居費用などの新たな支出が発生したりすることで、ローン返済が困難になることがあります。

また、夫婦間のトラブルで精神的・肉体的な負担が増え、仕事に支障が出て収入が減ってしまうケースも珍しくありません。

返済計画に問題があった

そもそもの返済計画に問題があったというケースもあります。

例として、ボーナス支給金額を過大に見積もっていたり、金利変動リスクを考慮していなかったりといった理由が挙げられるでしょう。

収入や支出を正確に見積もらず、住宅ローン返済額を決めてしまうと、後々の支払いが厳しくなる可能性があります。

返済計画を立てる際は、十分に現実的な収入と支出を想定することが重要です。万が一払えなくなってしまった場合は、早めに金融機関に相談するなどの対応が求められます。

住宅ローンが払えない!滞納が続いた場合の流れ

実際に住宅ローンが払えない状況になってしまった際に、何も対処をせずに放置していると、事態がどんどん悪化していきます。

滞納が続いてしまった場合の主な流れは以下の通りです。

  1. 督促状・催告書が自宅に届く
  2. 期限の利益の損失となる
  3. 自宅が競売にかけられる

取り返しのつかない事態に陥る前に、不動産業者などへのすみやかな相談が大切です。

1.督促状・催告書が自宅に届く

住宅ローンの返済が遅れると、最初に金融機関から「督促状」が届きます。これは、返済が遅れていることを知らせる文書です。督促状が届いても無視をすれば、次は「催告書」が送られてきます。

催告書とは、一定期間内に返済がなされなければ債務不履行(契約違反)となり、金融機関が法的措置に出る旨を通告する重要な文書です。期限までに返済できない場合は、すぐに金融機関に連絡をし、状況を説明する必要があります。

督促状返済が遅れていることを知らせる比較的柔軟な対応が期待できる
催告書債務不履行を通告する法的措置に出る可能性がある

督促状や催告書が届いたら、できるだけ早期に金融機関と連絡を取り、今後の対応を協議することが重要です。無視を続けると、次に期限の利益を失うリスクがあります。

2.期限の利益の損失となる

住宅ローンの返済が滞ると、銀行から「期限の利益の喪失」を通告されることがあります。これは、将来の返済額を全額一括で請求されるということです。

例えば、次のようなケースが考えられます。

住宅ローン残高=2,000万円
返済期間=残り15年(180回)
月々の返済額=約15万円

この場合、期限の利益を失うと、銀行から2,000万円の一括返済を求められます。通常の月々の返済とは全く異なる大金を一度に支払わなければならず、借主にとって極めて深刻な事態となります。

期限の利益の喪失となれば、自宅の競売手続きへと進むリスクが高くなります。滞納が続き、銀行から期限の利益の喪失を通告された場合は、すぐに対応を検討する必要があります。

3.自宅が競売にかけられる

住宅ローンの滞納が長期化すると、最終的には自宅が競売にかけられる可能性があります。

競売とは、ローンの返済の目処が立たなくなった場合に、担保である不動産が強制的に売却されてしまうことを指します。

競売になると自宅が差し押さえられてしまうため、売却先などを自由に選ぶことができなくなります。

競売で自宅が売却されるリスク・デメリット

競売での売却価格は、市場価格を大幅に下回ることが多く、以下のようなデメリットがあります。

  • 売却額が住宅ローン残債を下回った場合、債務は残る
  • 売却が強制的に行われるため、売却時期を選べない
  • 官報に公告されるため、周囲に知られる

競売は債権者にとっても望ましい事態ではありません。そのため、競売に至る前に金融機関と交渉し、任意売却や借り換えなどの解決策を検討することが重要です

競売は住宅ローン問題の最終手段です。早めに金融機関と連絡を取り、状況の改善に努めましょう。

住宅ローンが払えないときにやってはいけないNG行為

財布の中身を確認する人

住宅ローンが払えず、競売の可能性が浮上してくると、どうするべきかわからなくなってしまう場合もあるかもしれません。

しかし、そのような時こそ冷静に、長期的な視点で対処方法を選ぶべきです。

住宅ローンが払えない時にやってはいけないNG行為をご紹介します。

キャッシング・カードローンを利用して返済する

住宅ローンの返済が滞った場合、一時しのぎとしてキャッシングやカードローンで資金を工面し、返済に充てようと考える人もいるでしょう。しかし、この方法は避けるべきです。

キャッシング・カードローンの金利は非常に高く、年利20%を超えるケースも珍しくありません。一方で住宅ローンの金利は年利1〜2%程度が一般的です。

キャッシング・カードローンで住宅ローンの返済資金を工面すると、返済負担がかえって大きくなってしまいます。資金繰りが一層悪化し、さらなる滞納に陥る恐れがあります。

夜逃げをする

住宅ローンの返済が滞り、自宅の競売が現実的になってくると、「夜逃げ」という選択肢が頭をよぎるかもしれません。しかし、夜逃げは絶対にやめましょう。

夜逃げをすると、以下のようなリスクがあります。

  • 競売が強行される
  • 債務整理ができなくなる
  • 犯罪となり刑事罰に処される可能性がある

夜逃げをしても、債務は消えることはありません。むしろ、新たな借金が発生する可能性さえあります。

それでは、住宅ローンが払えない時に取るべき行動とは何でしょうか?次の項から詳しく説明します。

住宅ローンが払えない場合の解決策

住宅ローンが払えない時、または払えなくなる可能性が出てきた時は、さらなる借金や夜逃げではなく、以下の方を検討しましょう。

  • 銀行に相談する
  • 保険が適用されるか確認する
  • 通常の売却を検討する

それぞれの解決策について、詳しく解説いたします。

銀行に相談する

住宅ローンが払えなくなった場合、まず最初に相談すべきは、ローンを組んでいる金融機関です。返済が遅れがちになってきたら、すぐに銀行に連絡を取りましょう

まずは、銀行に対して、返済が滞っている理由と今後の収入見通しや資産状況などを正直に説明します。金融機関も可能な限り返済計画の変更などで対応してくれます。

具体的な対応策としては、以下のようなものが考えられます。

  • 返済期間の延長
  • 元金据え置きによる返済額の減額
  • 金利の引き下げ
  • 一時的な返済猶予

返済条件の変更などの対応は、個別のケースごとに異なります。金融機関と丁寧に協議し、状況に合わせた最適な計画を立てることが重要です。

保険が適用されるか確認する

住宅ローンを組んだ際、付帯で保険に加入していた場合は、払えなくなった時の備えとなります。主な保険は以下の通りです。

保険の種類概要
団体信用生命保険借り手が死亡や高度障害になった場合に、残債務を補償してくれる保険。加入は任意だが、多くの人が付帯している。
疾病罹患保険借り手が病気やケガで働けなくなった場合に、一定期間ローンの返済を免除してくれる保険。
就業不能保険借り手が失業などで収入が減少した場合に、一定期間ローンの返済を免除してくれる保険。

保険に加入していれば、上記の事由に該当すれば残債務の全部または一部が補償されます。まずは加入していた保険会社に連絡を取り、保険金の請求手続きを行いましょう。保険で補償が受けられれば、住宅ローンの返済が楽になります。

通常の売却を検討する

住宅ローンの返済が滞り、銀行と協議したものの解決策が見つからない場合は、自宅の売却を検討する必要があります。売却による収入で住宅ローンを完済できれば、債務整理を行わずに済みます。

通常の売却手順は以下の通りです。

  1. 不動産業者に媒介を依頼する
  2. 適正な売却価格を査定してもらう
  3. 買主を見つけて売却契約を交わす
  4. 引渡し日に住宅ローン残債を完済する

早期に売却を検討することで、競売を回避でき、より有利な条件で売却できる可能性が高くなります。

ただし、上記の売却方法は売却額が住宅ローンの残債を上回る場合に有効な手段です。売却額が住宅ローンの残債を下回る場合は、銀行と協議の上で「任意売却」を選択することになります。

売却額が住宅ローンの返済額を下回ったら「任意売却」

売却額が住宅ローンの返済額を下回ったら「任意売却」

任意売却とは、借入金の一部を住宅の売却代金で返済し、残りの借入金は債務整理によって免除、または一部免除にする方法です。つまり、借入残高全額の返済義務を免れることができるのが最大のメリットです。

任意売却には複数の方法があり、それぞれ条件が異なります。

任意売却の種類概要
民事再生借金の一部を免除してもらえる法的手続き。ただし、信用情報に記録が残る。
個人再生借金の大部分が免除される法的手続き。ただし、手続き費用が高額。
任意整理借金の一部を免除してもらう私的手続き。ただし、債権者全員の合意が必要。

任意売却は専門家に相談しながら、自身の状況に合わせた選択をすることが重要です。住宅ローンが払えない場合は、早期に不動産業者などの専門家に相談することをおすすめします。

住宅ローンが払えない場合の売却は早めに業者に相談を

住宅ローンが払えない場合は、すみやかに銀行と不動産業者に相談するのがベストな対応と言えます。

不動産業者にも早期に相談することで、滞納の長期化を防ぎ、競売に至るリスクを最小限に抑えられます。業者によっては債務整理の専門家を紹介してくれるところもあり、状況に応じたアドバイスが受けられます。

住宅ローンの返済が滞った場合、焦らずに落ち着いて対応することが何より大切です。早期の相談を心がけ、専門家のサポートを活用しましょう。

まとめ

住宅ローンが払えなくなり、滞納が続くと大変なリスクが待っています。最悪の場合、自宅が競売にかけられてしまう可能性もあります。

そのため、早期の対応が何より重要です。

最後に、対応策をおさらいしておきましょう。

  • 銀行に相談する…金融機関と直接話し合い、返済条件の変更などを交渉する
  • 保険の確認…付帯の住宅ローン保険が適用できるか確認する
  • 早期売却…任意売却を選び、できる限り高値で売却する

いずれの対応策も、滞納が長期化する前に検討することが賢明です。返済が難しくなったら一刻も早く専門家に相談し、最善の解決策を見つけましょう。

不動産売却のお悩みは、ぜひ東京テアトルにご相談ください。

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