マンション売却とリフォーム

カテゴリ:マンション売却の手続き・ノウハウ
投稿日:2020.01.29

マンション売却する際のリフォームの必要性について解説を致します。

古いマンションの売主様は、部屋が汚かったり、故障していると売り難いと考え、売却前リフォームすることを検討されるのだと想像します。

或いは買取再販業者(不動産会社)が大規模なリフォームを施工後、リフォーム済み物件として高く販売をしているのを目にされて、ご自身の部屋もリフォーム後に売却をした方が高く売れるのかもとお考えになられ、売却前のリフォームを検討されているのではと想像します。

買取再販業者として年間200件を超える中古マンションの仕入れ(購入)とリフォーム工事をおこなっている弊社が、古いマンションの売却を検討する売主様の下記のような疑問にお応えします。

  • 売却前にリフォームした方が売り易い?高く売れる?
  • 売却前にリフォームするメリット、デメリットは?
  • 不動産業者のリフォーム済みは高く売れている、何故?

 

中古マンションを売却する時リフォーム必要?

1.リフォームの定義

ウィキペディアでは「居住の改築や改装のこと」、主なものとして雨漏りなどの修繕、外壁の取り替え、住宅設備の取り替え、補修などと説明されています。

或いは「老朽化した建物を新築の状態に戻すこと」と元に戻すのがリフォームと定義されることが多いようです。

最近よく使われているリノベーションとの対比としてリフォームを説明する場合は、「原状回復のための修繕・営繕、不具合箇所への部分的な対処」となります。ちなみにリノベーションは、「機能、価値の再生のための改修、新築の状態よりも向上させること」などとなっています。

2.売却する前にリフォームのデメリット

言葉の定義からするとリフォームは、元に戻す、原状回復ということになります。

誰もがリフォーム会社に依頼さえすればリフォームをすることが出来ます。誰でも出来るリフォームで元に戻すだけなので、売却前おこなうメリットはあまり無いと思います。

専門家でない個人の売主がリフォームしたマンションより、買主は自分が望むスペック、予算で購入後にリフォームしたいと考えるはずです。買主心理から考えても売却前のリフォームはデメリットの方が大きと思います。

3.売却する前にリフォームのメリット

古いマンションの内装や設備が経年劣化して、汚かったり、故障不具合のあることは当然のことです。古いマンションの価格(相場)は、そのことを織り込んだ価格(相場)となっています。

立地環境、駅距離や部屋の個別条件(専有面積、方位、階数等)が同じであれば、築年数の古い物件(築古物件)は、築年数の浅い物件(築浅物件)に比べて販売価格が安くなっています。

想定範囲の汚さや故障不具合であれば、購入検討者は価格が安いことで内装設備のマイナスを了承納得して、購入後自分でリフォームをする前提で購入します。

但し、人間は「初頭効果」と呼ばれる最初に提示された情報が、後の印象形成や判断を下したりする時、特に影響を与えるといわれています。第一印象が最重要ということです。

想定を超える汚さや不具合などは、判断に重要な第一印象を極めて悪くします。その後の情報を受け容れ難くして、「なんとなくこの物件は気に入らない」という方向の判断になってしまうことがあります。

具体例を申し上げると、想定を超えるヘビースモーカーの売主が住む部屋は、LDや寝室などの壁天井クロスが想定を超える黄色(タバコのヤニ等)でした。販売価格(売却価格)は適正であったのに通常より成約までの時間がかかってしまいました。悪い第一印象により売れるまでの時間がかかったのだと思います。

第一印象が極端に悪くならないようにするクロス張替え等のリフォームは、売却前リフォームのメリットだと思います。

想定を超えるようなマイナスを是正できる少額費用のリフォームであれば、メリットがあると思います。

 

買取再販業者のリフォーム済みマンションが売れる理由

1.お客様のニーズに合わせたリフォームが出来る

専門家である買取再販業者は、古くなったマンションを原状回復(リフォーム)だけでなく、機能、価値の再生のための改修(リノベーション)をおこなっています。

買取再販業者は、コストをかけたリノベーションで物件の付加価値を高め、高い販売価格を実現しています。リフォーム費用も大量発注、継続発注によるコストダウンがはかられています。

ほとんどの買取再販業者のリフォーム済み物件には、アフターサービス保証が付いています。このような安心サービスも買取再販業者のリフォーム済み物件が売れる要因だと思います。

2.高く売れる理由はリフォームしたからだけではない

購入検討者に物件探しを依頼されている「仲介会社ABC不動産販売」の営業マンにとっては、「仲介会社XYZ住宅」が専任媒介契約を結んでる個人が売主の物件より、買取再販業者が売主のリフォーム済み物件を販売した方が自分の収入が多くなります。

【買取再販業者が売主のリフォーム済み物件(販売価格3000万円)成約のケース】

「ABC不動産販売」の営業マンが受領する仲介手数料は、下記の通り合計211.2万円

  • 買取再販業者(売主)から受領する仲介手数料105.6万円
  • 購入検討者(買主)から受領する仲介手数料105.6万円

※「ABC不動産販売」の営業マンは所謂両手取引(両手手数料)

【個人が売主の物件(販売価格3000万円)成約のケース】

「ABC不動産販売」の営業マンが受領する仲介手数料は、下記の通り合計105.6万円

  • 購入検討者(買主)から受領する仲介手数料105.6万円

※個人(売主)の仲介手数料105.6万円は、専任媒介契約を結んでいる「XYZ住宅」が受領することになります。

※「ABC不動産販売」の営業マンは所謂片手取引(片手手数料)

【結論】

上記の通り買取再販業者が売主のリフォーム済み物件を販売した場合、個人が売主の物件を販売するのに比べ受領できる仲介手数料が倍になります。

当然に買主側の仲介会社(ABC不動産販売)の営業マンは、買取再販業者が売主の物件を売ろうとします。この買取再販業者が売主の物件を”優先”して売ろうとする力、モチベーションが、買取再販業者のリフォーム済み物件の高く売れる確率を高めています。

個人が所有するマンションは、専任媒介か一般媒介契約を結ばなければ原則販売(市場に周知)することができません。この個人が所有するマンションを買主側の仲介会社(ABC不動産販売)の営業マンが購入検討者に販売すると、上記のように必ず片手取引となります。

繰り返しになりますが、両手取引が見込める買取再販業者が売主のリフォーム済み物件の販売が”優先”されます。売主側の媒介契約を持たない買主側の仲介会社にとっては、個人の売主物件は片手取引になるので、左記の”優先”という力、モチベーションが働きません。

結果として優先されるのは買取再販業者が売主のリフォーム済み物件であり、個人が売却前にリフォームをしても優先されないので高く売れる確率は低く、売却前にリフォームをしても効果的ではないと考えます。

 

マンション売却とリフォームのまとめ

1.想定を超えるような汚さや不具合の是正リフォームは効果あり

想定を超える程度のタバコやカビによるクロスの汚れは、第一印象を悪化させ購入意欲を大幅に減退させることになります。

時間をかければ気にしない購入検討者も現れますが、あまり時間をかけず早く売りたい等のご希望があるようでしたら、クロスの張替えなど第一印象を上げるリフォームは有効だと思います。第一印象によるオミットが少なくなると思います。

2.売主側の媒介契約を持たない買主側の仲介会社

先ほどご説明したように買主側の仲介会社は、両手取引(両手仲介)を優先します。リフォームをしているから高く売れるという側面もありますが、買取再販業者が売主の物件は両手取引(両手仲介)になるので優先して一生懸命売り込む、結果として高く売れるという側面もあります。

「リフォームをするから売れる」という単純ことではなく、仲介会社営業マンの出来るなら両手取引にしたいという、目には見えない意思のようなもの絡んでいることはご理解いただけたでしょうか?

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最後に申し上げたいのは、「マンション売却リフォーム」と検索した時に検索結果に表示されるサイトの解説内容の質が酷いことです。少し前に「キューレーションメディア」とよばれるサイトが根拠や信憑性の疑わしい内容の記事を掲載して問題になりました。根拠のなさと転用は同じような状況ではないかと思います。

Googleには、もう少しまともな解説をしているサイトが検索結果として上位表示されるように頑張ってもらいたいものです。