不動産買取業者は悪質?詐欺的な騙しの手口、不当に安く買い取る手口を解説
カテゴリ:マンション買取
投稿日:2025.05.14

本記事は、不動産買取業者の悪質な手口、不当に安く買い取る手口、不動産買取がトラブルになり裁判で争われた事例などを紹介、解説していきます。
また不動産悪徳業者の一覧の調べ方、不動産買取業者のおすすめの選び方なども解説します。
不動産買取業者の悪質な手口を知り、ご紹介するような悪徳な不動産業者からご家族やご本人の大切な不動産を守って頂ければ幸いです。
目次
不動産買取業者が悪質とされた裁判

実際に裁判で争われた不動産買取業者の悪質な不動産買取、不動産買取の売買契約に関わるトラブルの事例をご紹介します。
事例①|不合理な説明と囲い込みが詐欺
【裁判】
売主が居住していたマンションを買い取った不動産業者は、売主から詐欺を理由に部屋の引き渡しを拒絶されたため、違約金の支払いを求めて提訴しました。
【ポイント】
売りの専任媒介を依頼された不動産業者は、結局自らが買主となって仲介すべき売買価格の70%強程度の価格でマンションを買い取りします。
売主は、専任媒介契約締結のわずか12日後、希望する1,650万円より相当安い価格で業者の不動産買取提案に応じる決断をしています。
詳細は割愛しますが、不動産業者は、不合理な理由を付けてマンションが1,000万円以上では売れないと説明、一般購入希望者からの内覧希望などを隠し(所謂「囲い込み」)低額で自社に売るように仕向けています。この行為が詐欺成立の要件を備えているとしてマンションの買取契約の取り消しが認められています。
売主は、引っ越し先の賃貸業者から下記2点を聞き、騙され低額で売らされたと気がつきます。引越しを中止して部屋を引渡さないという強硬手段に出たことから裁判となりました。
- 最近同じ間取りの住戸が1,650万円で売れた
- 購入検討客を案内しない囲い込みの事実
不動産仲介業者、不動産買取業者の囲い込みの詳しくは、下記関連記事をご覧ください。
事例②|仲介業者の不動産買取は不法行為
【裁判】
不動産の売主の子は、不動産を買い取った同日に転売して、差額の600万円を利得した不動産業者に対して600万円(及び遅延損害金)の支払いを求めて提訴しました。
【ポイント】
売却の依頼を受けた不動産業者は、当該不動産を隣地所有者が2,100万円で購入すること知ったうえ、当該不動産を1,500万円で買い取り、同日隣地所有者に2,100万円で転売をして多額の利益を上げています。
不動産業者は、仲介(媒介契約)による売却を依頼されていたにもかかわらず、600万円の利益を得るために、仲介ではなく不動産を直接買い取る売買契約を締結しています。
詳細は割愛しますが、不動産業者が不動産を仲介ではなく、直接買い取る取引においては、仲介(媒介契約)ではなく直接買い取りする(売買契約する)合理的根拠を具備する必要がある、具備しない場合は、買取ではなく仲介による取引にするべき義務があると結論付けています。
事例③|訪問翌日に高齢者から不動産買取
【裁判】
高齢な母親の所有するマンションを不動産業者が買い取った売買契約は、意思能力欠如に乗じて不動産を奪取したものとして、法定代理人である長男が共同不法行為等に基づく損害賠償を請求する訴えを不動産を買取りした業者と司法書士に対して起こしました。
【ポイント】
不動産を所有する高齢者を訪問した不動産業者は、訪問の翌日には親族の立ち会いも無いままマンションを700万円で買い取る売買契約を締結、およそ1か月後には不動産業者A社に1,350万円で転売して利益を上げています。
本件取引は、87歳と高齢であり、認知症も発症していた売主の理解力・判断力が乏しいことに乗じた売買契約だとして、長男の損害賠償請求を裁判所は認めました。
当該マンションは、都市部に立地する面積42.36㎡の物件であり、本来の相場価格は少なくとも2,000万円を下らないと認定されています。不動産買取業者は、2,000万円を超える物件を700万円で手に入れたといえます。
月額14万3千円で第三者に賃貸しており、転売の1ヶ月後に不動産業者A社から賃貸借契約の賃貸人の地位を承継して欲しいとの申し出があり、おそらくこの時点で長男はマンションが売買されていたと認識したと思われます。
本件は、4月28日に新聞などで報道され、数年前から被害が拡大しているとされる自宅の「押し買い」と非常に近い、不動産買取業者の悪質な事例です。本件は賃貸中のマンション、押し買いは自宅マンションと若干状況は異なりますが、悪徳な不動産買取業者が高齢者を狙い不当に利益を得ている点、本人が騙されたことを気づいていない点などは同質です。
押し買いは、次の目次2.で詳細を解説します
事例④|著しく低廉な売買契約は暴利行為
【裁判】
売主は、被る不利益を十分に理解していないことに乗じて、所有する自宅マンションを著しく安い価格で売却させられたとして、買主に対して所有権移転登記の抹消などを求め提訴しました。
【ポイント】
高齢な売主(82歳)は、売買代金350万円を受領、受領した350万円から登記手続き費用として31万円を支払い所有権移転登記をしました。
裁判所は、固定資産税評価額の3割、取引想定価格の2割にも満たない売買価格350万円は、著しく低額であり、買主が負担するのが一般的な登記費用も負担させられていることも勘案すると、不当に安い価格での取引であった認定しています。
高齢で理解力が低下していた可能性のある売主に対して、本件契約は暴利行為、公序良俗に反しており無効としています。
高齢化社会の不動産買取業者の悪質手口
2025年4月新聞やテレビに取り上げられるなど被害が広がっている「押し買い」や数年前から国民生活センターなどが注意喚起している「リースバック」は、コロナによる人間関係の希薄化と高齢化社会到来により被害が増加している不動産買取トラブルです。
不動産の押し買い(訪問購入)

昨今、下記の通り高齢者の不動産の押し買い被害が増加しているとした新聞記事やテレビ番組での報道がなされています。
【被害急増】自宅を失う「押し買い」巧妙な手口と契約の落とし穴 契約解除で高額解約料請求も…/出所:めざましmedia
都心マンションで急増"押し買い" 狙われる高齢者 悪質不動産業者の手口/出所:テレ朝news
都心マンション高齢者ねらう「押し買い」に要注意 相談が急増/出所:朝日新聞
業者が自宅を訪問して貴金属などを安く買い叩く「押し買い」「訪問購入」は、2000年代後半から苦情や相談が増加、2010年度には苦情・相談が2,420件にのぼり、2012年には特定商取引法が改正され、訪問購入・消費者が売主となる取引は、クーリングオフが可能となりました。
一方、宅建業法に基づくクーリングオフは、自宅の不動産業者への売却では適用されません。その為、押し買いにより不動産売買契約を締結してしまうと、契約解除には手付金の倍返しや違約金などの多額の金銭の支払いが必要になってしまいます。
下記の通り第二東京弁護士会の公式サイトでは、2023年に注意喚起のコラム記事を掲載しています。
一人暮らしの高齢者を狙った自宅の「押し買い(訪問購入)」被害が増えています。「押し買い」とは、買取相談・査定相談を受けていないにもかかわらず、不動産業者(以下「業者」といいます。)が自宅へ訪問して強引に買い取ることをいいます。全国の消費生活センターには、60歳以上の高齢者の自宅売却に関する相談が2018年から年間600件以上も寄せられています。
国民生活センターのサイトには以下のような具体的な被害の事例が掲載されています。
要介護認定を受け一人暮らしをしている。不動産業者から「住宅について有利な話がある」と電話があり訪問を承諾した。すぐに営業員二人が訪ねて来て、「自宅マンションを1千万円で買い取る。その後は家賃13万円で住み続けられ、管理費や固定資産税もかからない」と言われた。一人では決められないと断ったが「早く決めないと売れなくなる」とせかされ、夜11時頃まで勧誘され、契約書にサインしてしまった。解約したい。(80歳代 女性)
一人暮らしの自宅に突然、不動産業者が2人で訪ねて来た。住んでいるマンションを売らないかと勧められ、とにかく売れ売れと夜9時半まで居座られた。翌日も2人で訪ねてきて朝10時から夜7時頃まで居座られた。「マンションを売ったら入所できる施設は探してあげる」と言われ、新型コロナウイルスの感染状況等で気が弱くなっていたこともあり、結局売ることになってしまった。何か書面に署名押印したが、業者からは会社案内のパンフレットしかもらっていない。買い手が待っていると言われたが、契約をなかったことにしてほしい。
引用元:高齢者の自宅の売却トラブルに注意-自宅の売却契約はクーリング・オフできません!内容をよくわからないまま、安易に契約しないでください/国民生活センター公式サイト
前述した通り、自宅の売却契約はクーリングオフできませんので、押し買いをされても安易に契約しないよう注意が必要です。
手付金の意味、相場や契約解約の時の手付金の取り扱いなどは、下記関連記事をご覧ください。
関連記事:マンション売却の手付金。意味、相場、授受のタイミング
高齢者を狙うリースバック

最初に申し上げますが、リ-スバックは、ご自身のニーズに合っていて、納得しての利用であれば、決して悪質な取引ではありません。一部の悪徳不動産業者が、特に高齢者を狙って、しつこい勧誘や売却を煽るセールストークで契約に誘因していることが問題です。
リースバックとは、自宅を不動産業者に売却して代金を受け取り、同時に賃貸借契約を締結して、その後は家賃を払いながら同じ住宅に住み続けることができるというサービス・不動産取引です。
自宅を売却して賃貸借することから「セール・リースバック」「セール・アンド・リースバック」とも呼ばれる場合もあります。
前述した国民生活センターの被害の事例の一つ目が典型的なセール・リースバックのトラブル事例です。
リースバックの難しさは、同じタイミングで売る(セール)と借りる(リースバック)両方の取引条件に目を配る必要があることです。将来の収支計画まで見据えたうえ売ると借りるを検討する必要があります。
- 自宅の買取代金は不当に安くないか?
- 賃料は相場より不当に高くないか?
- 売却代金で何年賃料を支払えるか?
- 売却代金で住み続けたい年数分賄えるか?
- 賃貸借契約は普通借家か定期借家か?
一部の悪質な不動産買取業者は、不動産を不当に安く買い取ったり、賃料を相場より高く設定したりなど、悪質なリースバックを行いますので注意が必要です。
前述したように、一度売却(セール)の売買契約を締結してしまうと、その解約には多額の金銭の支払いが必要になります。
リースバックの注意点などの詳細は、下記関連記事をご覧ください。
自宅を売っても住み続けられる? リースバックは慎重に検討して!/国民生活センター
不動産買取を装う原野商法の二次被害
原野商法は、1970年代から1980年代にかけて、値上がりの見込みがほとんどない山林や原野を値上がりするなどと勧誘して販売、被害が多発しました。
2017年、2018年をピークに減少傾向にあるものの、依然としてこの原野商法の二次被害が発生しています。

悪質な不動産業者が「あなたの土地を高値で買い取ります」などと近づき、下記のような巧妙で悪質な手口で金銭を請求します。

【売却勧誘-下取り型】
原野等の売却と同時により高い金額の新たな原野等の土地購入をセットで契約させ、売却土地と購入土地の差額を支払わせる
【売却勧誘-サービス提供型】
土地を買い取るにあたり調査や整地が必要としてその費用相当を支払わせる
【管理費請求型】
根拠がはっきりしないにもかかわらず、別荘地などの管理費や滞納金を払えと請求される
原野商法の二次被害の詳しくは下記をご覧ください。
出所:「原野商法」再燃!「土地を買い取ります」などの勧誘に要注意/政府広報オンライン
最後に国土交通省が、現在までに大きな被害の増加等が報告されていないが、宅建業法等の規制が及ばないことも多いと想定され、懸念点もあるので注視していく必要がるとする「不動産引き取りサービス」をご紹介します。
不動産引き取りサービス
空き家等の増加に伴って、それらの不動産所有者が金銭を支払い、引き取りサービス事業者が不動産を引き取る(買い取る)という取り引きが増加しています。


国土交通省では、下記のような点が課題とならないか注視していく必要があるのではないかと問題提起しています。
①契約に基づいて金銭を支払っても事業者が所有権移転登記を行なわないなど、取引上のトラブルが発生しないか
②市場価格で売却可能にもかかわらず、引取サービスに回され、適正価格での取引機会が失われないか
③引取後の事業者の適正な管理が確保されるか、将来的に管理不全土地や所有者不明土地が増加することにならないか
国土交通省の不動産の「引取サービス」についての詳細は、下記をご覧ください。
今後、前述した「原野商法の二次被害」に似た被害を生まないかなどチェックが必要です。
不動産買取業者の悪質な手口をご紹介してきましたが、買取業者が必ずしも悪質というわけではありません。不動産買取ランキングなど不動産買取業者のおすすめは、下記関連記事をご覧ください。
関連記事:不動産買取業者ランキング!エリア別おすすめとマンション買取のランキング
悪質な不動産買取業者に遭わない選び方
不動産売却を失敗しないため、悪質な不動産買取業者に遭遇し難い業者の選び方、不当な安値買取などの被害に遭わない為の不動産買取トラブル回避方法を解説していきます。
東証に上場する不動産大手を選ぶ
前述しましたが、不動産買取業者の悪質な取引、不動産買取のトラブルは後を絶ちません。
そこで悪質な不動産買取業者に遭わない選び方として、東証などに上場する不動産会社をおすすめしています。

上場企業であれば、社員のコンプライアンス意識が高く、悪質な不動産取引事例に取り上げたような取り引きの可能性は極めて低いといえます。
具体的なおすすめ不動産買取業者は、下記関連記事からご覧ください。
関連記事:不動産買取業者ランキング!エリア別おすすめとマンション買取のランキング
不動産買取業者を実績と専門性で選ぶ
悪質な不動産買取業者のなかには「何でも買い取ります」と謳う業者があります。
下記のような一癖ある不動産は、買い取っても売り難い、高く売れない可能性が高い為、悪質な不動産業者はより不当に安く買取しようとします。
- 郊外の築古マンション
- 地方都市の空き家・古家
- 賃借人中ファミリータイプマンション
- 古アパートなど居抜き物件
- 底地、借地権…etc
上記のような少し難あり不動産の高値買取を期待するなら、難あり不動産の買い取りの実績が豊富な、専門性の高い下記のような買取業者を選ぶことが大切です。
老舗・信頼性の高い不動産業者を選ぶ
信頼できる不動産買取業者を探す方法として、宅地建物取引業者の免許番号のチェックがあります。
現在の宅地建物業の免許の有効期間は5年です。免許番号が古いということは、免許が取り消されるような悪質な取り引きを行わず、真っ当な商売をしてきた証です。

例えば、上記矢印箇所の番号が(6)であれば、少なくとも開業から25年以上は真っ当に商売をしてきた信頼性の高い不動産業者といえます。(8)以上にもなれば開業30年を超える老舗不動産業者といえます。
不動産買取のトラブルを回避する方法
言い古された方法もありますが、不動産買取トラブルの回避方法などを解説します。
買取価格の査定は複数の業者に依頼
不動産には、土地の面積、駅距離や地域、建物の面積や築年数などに左右される相場があります。
業者から買取価格を提示された際、この相場から大きく乖離していないか、不動産業者に価格の根拠などの確認が必要です。
前述した裁判判例にもあった通り、悪質な業者は、価格や相場について不合理な説明をすることも考えられますので、他の不動産業者からも相場に関する意見や見解を聞くことをおすすめします。
下記のような不動産一括査定サイトを使えば、複数の不動産業者に簡単に査定が依頼できます。

独りで決めず家族に相談して決める

不動産買取業者のなかには、しつこい勧誘をしたり、売却を急がせたり、売却を煽るようなセールストークをする業者があります。
契約書に署名、捺印を求められても安易に応じず、家族や親族と相談をして、契約の内容を理解してから手続きを進めるようにしましょう。
前述してきたように、自宅売却の不動産売買契約にクーリングオフは適用されないため、慎重な検討が必要です。
売買・賃貸借契約の諸条件は書面化
下記のような売却に関する契約条件、賃貸借に関する契約条件は、納得・理解するまで確認し、必ず書面化して契約書を手元に置いて確認できるようにしましょう。
- 買戻しは「いつまでに・いくらで」できるのか
- 契約不適合責任は負わなければならないのか
- 望む期間住み続けられる賃貸借契約なのか
- 賃借中の修繕費用や退去時の原状回復費用の負担
困りごとは消費生活センター等に相談
消費者ホットライン「188(いやや!)」番は、最寄りの市町村や都道府県の消費生活センター等を案内する全国共通の3桁の電話番号です。

不動産業者との取り引きなどが不安に感じたり、困ったなと思ったら、消費者ホットライン「188」へご相談ください。
弁護士など専門家に相談
目次1.「不動産買取業者が悪質とされた裁判」で前述した4つケースでは、契約の取り消しや損害賠償請求、所有権移転登記の抹消などが認められています。不動産買取トラブルに巻き込まれてしまった場合、弁護士など専門家に相談する回避方法が考えられます。
下記の通り第二東京弁護士会は、不動産押し買い(訪問購入)・買取被害の相談を受け付けています。
当会でも、高齢者の不動産押し買い(訪問購入)・買取被害について取り組んでいます。不動産押し買い(訪問購入)・買取被害について、相談・依頼されたい場合、以下までご連絡ください。
【お問合せ先】
第二東京弁護士会事務局人権課 消費者問題対策委員会担当
電話番号:03-3581-2257
全てのケースで当てはまるわけではありませんが、詐欺(①)、不法行為(②③)、公序良俗に反する取り引き(④)であったことなどを立証できれば、トラブル被害をある程度回復できる可能性があります。
不動産悪徳業者一覧の調べ方
この記事で具体的な不動産悪徳業者を一覧でご紹介することはできませんが、その代わりとして行政処分などを受けた不動産業者の検索方法をご紹介します。
不動産悪徳業者を検索
国土交通省の「ネガティブ情報等検索サイト」では、国土交通省所管の事業者等の過去の行政処分歴等を検索することが出来ます。

不動産悪徳業者の検索結果一覧
下記の「処分等の種類」ごとに処分を受けた不動産業者を一覧で検索できます。
- 免許取消
- 業務停止
- 指示
- 行政指導

上記検索結果は、2024年1月~12月の1年間、全国で免許取消となった不動産業者の事業者名などです。15件がヒットして10件ごと一覧表示され、処分内容の概要や詳細が閲覧できます。
行政処分が必ずしも悪徳にはつながりませんが、一つの参考基準として使ってみてはいかがでしょうか。
最後に不動産買取と不動産仲介の違いなどを解説していきます。
不動産買取と仲介の違い
不動産買取か仲介か正しく選択していただくために買取と仲介の違いについて解説をします。
不動産買取
不動産買取は、不動産会社が自ら買主となり土地や建物などの不動産を買い取ります。
不動産買取を主力事業とする不動産会社が不動産買取業者です。

不動産買取をおこなう不動産会社には、下記2つがあります。
❶不動産買取を専門におこなう
❷不動産仲介をメインとして買取もおこなう
一般的には❶の方が、築年数が古い、駅から遠いなど条件の悪い不動産でも幅広く買い取ります。
不動産仲介
不動産仲介は、不動産会社が売主と買主の間に立って交渉をおこない、売買契約を成立させます。
不動産仲介を主力事業とする不動産会社が不動産仲介業者です。
不動産仲介業者は、自ら不動産を買取らず、チラシなどの広告や物件への内覧同行など売却活動をおこないます。
仲介業者は、売却活動で主に個人の買主を探し、買主が見つかり売買契約が成立すると売主様、買主から仲介手数料を受領します。
不動産買取と仲介の違い一覧
不動産買取と仲介には、前述した買主以外に下記のような違いがあります。
違い | 買取 | 仲介 |
買主 | 買取業者 | 個人、業者 |
査定額 | 売れる | 売れるかも |
契約不適合責任 | 免責 | 負担が必要 |
広告 | 不要 | 必要 |
売却活動 | 不要 | 必要 |
売却期間 | 短期間 | 長期間 |
現金化スピード | 早い | 遅い |
売却価格 | 買取相場 | 仲介相場 |
部屋の家具荷物 | 〇 | △ |
部屋の不具合 | 〇 | △ |
部屋の経年劣化 | 〇 | △ |
事故物件 | 〇 | △ |
不動産買取は、多少売却価格が安くなっても手間なく早く売却したい方に向いています。
不動産仲介は、売却までの時間がかかっても売却価格が最優先という方に向いています。
不動産買取業者は悪質でよくある質問
不動産買取業者は悪質に関連してよくある質問と回答をご紹介します。
優良不動産買取業者のランキングは?
リフォーム産業新聞社の【買取再販年間戸数ランキング】から1位~10位をご紹介します。
不動産買取業者の大手、実績豊富なおすすめ不動産会社です。
不動産買取業者 | 合計 | 戸建 | マンション | |
1位 | カチタス | 5,535 | 5,227 | 308 |
2位 | レジデンシャル不動産 | 1,885 | 0 | 1,885 |
3位 | リプライス | 1,634 | 1,140 | 494 |
4位 | 大京穴吹不動産 | 1,428 | 0 | 1,428 |
5位 | スター・マイカ | 1,270 | 0 | 1,270 |
6位 | インテリックス | 1,146 | 8 | 1,138 |
7位 | ホームネット | 1,022 | 21 | 1,001 |
8位 | フジ住宅 | 1,016 | 80 | 936 |
9位 | 長谷工リアルエステート | 964 | ー | 956 |
10位 | イーグランド | 868 | 151 | 717 |
不動産買取の注意点は?
不動産買取の注意点は下記の7点です。
- 不動産買取は仲介で売却するより安い
- 不動産を即転売する買取業者
- 仲介業者の不動産買取
- 仲介で売れない不動産を買取ります
- 不動産買取の査定・相談
- 不動産買取業者の選び方・基準
- 購入検討客を案内しない囲い込み
不動産買取の注意点の詳細は、下記関連記事をご覧ください。
関連記事:不動産買取の注意点は?悪質買取業者のトラブル事例を使って分かり易く解説
不動産買取業者のリースバックでおすすめは?
マンションや戸建てを売却・現金化した後も住み続けたいとご希望であれば、リースバックです。
リースバックは、不動産買取業者によって対応する不動産が異なるため、注意が必要です。
マンション、戸建て共に対応する業者、マンションのみに対応する業者などがあります。
またリースバックの期間や賃料設定などの条件もリースバック事業者ごとに様々です。
前述したようにリースバック事業者選びは、不当に安い買取価格と相場より高い賃料設定によりあっという間に手元資金が尽き、自宅を追い出されるようなことにならないよう業者選びには細心の注意が必要です。
東証に上場する信頼の大手不動産会社が提供するおすすめのリースバックをご紹介します。東証上場或いはそのグループ会社が提供・運営するサービスなら安心感が違います。
不動産買取が安い理由は?
不動産買取が仲介での売却より少し安くなることが多い理由は以下の通りです。
- どんな物件でも短期間で契約・現金化できる
- 築古、広大土地など個人に売り難い物件でも売れる
- 周囲に知られず売却可能など仲介には無いメリットがある
メリットと少し安いは、トレードオフの関係です。前述してきた悪質な不動産買取業者の不当な安値買取でなければ、メリットと少し安いを天秤にかけてご自身に合った売却方法を選んでください。
不動産買取が少し安いの詳しくは、下記関連記事をご覧ください。
関連記事:不動産買取の注意点は?悪質買取業者のトラブル事例を使って分かり易く解説
マンションのご売却は大きなイベントです。わからないことだらけで不安とご心配の皆様のお役に立てるよう、業務で身に着けた知識と経験を活かし、丁寧にお話をお伺いいたします。何なりとご相談ください。 弊社は、マンション専門に年間270件超、平均築年数39.2年の築古マンションを買い取ります。築浅物件はもちろんのこと、築古物件でも弊社独自メソッドによる査定で高値買取致します。 |