マンションの売却と税金

カテゴリ:マンション売却の税金
投稿日:2019.10.17

マンション売却にかかる税金は?

マンションを売却した時に、譲渡所得(売却益)が生じると税金がかかります。どんな税金がどのようにかかるのか、売却する前に確認が必要です。

1.マンションを売却した時の譲渡所得に課税される税金

譲渡所得(売却益)は、売却価格から売買にかかった費用(取得費、譲渡費用)を差し引いて計算します。

2.譲渡所得には所得税、住民税が課税される

譲渡所得も所得の一種なので、所得税と住民税の対象となります。「総合課税」である給与所得や事業所得と異なり、譲渡所得は左記の所得とは切り離して計算する「分離課税」です。

 

マンション売却で節税できるケース

マンションを売却する際には、売って得られた譲渡所得(売却益)に対して税金がかかりますが、一定の条件を満たすと特例が受けられることがあります。

1.譲渡所得から3000万円を差し引ける「3000万円特別控除」

自宅(居住用財産)を売却した場合、一定の条件を満たすと譲渡所得から3000万円を差し引くことができます。譲渡所得が3000万円より小さければ税額はゼロになることになります。

2.3000万円控除を利用する場合の注意すべきポイント

以前に住んでいたというマンションは、一定の条件を満たしたうえ住まなくなって3年目の年末までの売却であれば、3000万円控除の対象となります。

 

取得費の計算方法

マンションを売却して得た譲渡所得(売却益)の計算には、そのマンションを取得する時にかかった費用=取得費と、売る時にかかった費用=譲渡費用を確定する必要があります。なにが「取得費」になるのか確認をしていきます。

1.マンションの取得費は?

マンションの購入代金、購入時にかかった税金(登録免許税、不動産取得税、印紙税など)、仲介手数料、一定の借入金利子などが取得費となります。建物分の取得費は、購入代金から減価償却費相当額を差し引いた金額となります。

2.購入額が不明な時は概算取得費を適用

購入した時期が古く売買契約書などの資料が無い場合、売却金額の5%相当額を取得費とすることができます。

 

マンション売却時の譲渡費用とは

マンションを売却して得た譲渡所得(売却益)の計算には、そのマンションを取得する時にかかった費用=取得費と、売る時にかかった費用=譲渡費用を確定する必要があります。なにが「譲渡費用」になるのか確認をしていきます。

1.譲渡費用とは?どの費用が譲渡費用になる?

直接売却するのにかかった費用が、譲渡費用になります。所有期間中の維持管理の為に支払う修繕費や固定資産税などの費用は譲渡費用にはなりません。

2.マンションの譲渡費用は?

マンションの場合、売主が負担した仲介手数料、印紙代などが譲渡費用になります。

 

マンションを売却した時の譲渡所得の求め方

取得費と譲渡費用が分かったら、譲渡所得を計算してみましょう。

1.収入金額

売却する金額が収入金額となります。

2.譲渡所得の計算方法

譲渡所得=収入金額-(取得費+譲渡費用)

3.特別控除額

売却するマンションが自宅(居住用財産)の場合、一定条件を満たすと居住用財産の特別控除3000万円の適用により税金が軽減されます。

4.課税譲渡所得金額

課税譲渡所得金額=収入金額-(取得費+譲渡費用)-特別控除額

 

譲渡所得の税額について

マンションの譲渡による所得は、他の所得、例えば給与所得などと合算せず、分離して計算する分離課税制度が採用されています。譲渡所得に対する税額を計算する税率は、売却した年の1月1日時点でそのマンションを所有していた期間によって短期と長期に分類されます。

1.短期譲渡所得の税額計算

短期譲渡所得(所有期間が5年以下の場合)

所得税30%+復興特別所得税0.63%+住民税9%=39.63%

2.長期譲渡所得の税額計算

長期譲渡所得(所有期間が5年超の場合)

所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%=20.315%

長期譲渡所得(所有期間が10年超のマイホームの軽減税率の特例)

譲渡所得6000万円以下の部分:所得税10%+復興特別所得税0.21%+住民税4%=14.21%

譲渡所得6000万円超の部分:所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%=20.315%

 

売却後の確定申告の仕方

マンションの譲渡による所得は、給与所得などの他の所得とは切り離して課税=分離課税なので、譲渡所得が生じた時は、確定申告の手続きが必要です。手続きの仕方を具体的に確認してみましょう。

1.売却した翌年の2月16日~3月15日が申告期間

マンションを売却して譲渡所得(売却益)が生じた時にかかる税金は、所得税・復興特別所得税と住民税になります。このうち確定申告が必要なのは所得税で、住民税は所得税の申告に基づいて翌年度分に課税されます。

2.申告書は税務署のほかインターネットでも入手可能

申告に必要な申告書は、最寄りの税務署に行けば手に入れることができます。また国税庁のホームページに「確定申告書作成コーナー」があり、パソコンで申告書を作成することもできます。

3.確定申告に必要な添付書類と納税方法

マンションを売却して確定申告する時には、申告書の他に下記のような書類の添付が必要です。

  • 譲渡所得の内訳書
  • 譲渡時の書類
  • 取得時の資料
  • 全部事項証明書
  • 戸籍附票

確定申告の結果、納税が必要な場合は、申告時期と同じ2月16日~3月15日の期間中に税務署か金融機関で納税する。

 

売却して損した時に使える税金の特例

マンションを売却した時、購入価格より値下がりして損が出た場合、税金で損を取り戻せる制度があります。

1.一定の条件を満たすと売却して損が出たらその他の所得と相殺できます。

マンションを売却して譲渡損失が生じた場合、売却をした年のその他の所得と相殺=損益通算して所得税や住民税を減らすことができます。譲渡損失が大きい場合、売却した年の翌年から最長3年間の所得まで繰り越して控除が出来るので、最長4年間の所得税・住民税をゼロか軽減できることになります。

2.特例に必要な手続き

譲渡損失の繰越控除の特例を利用する場合、売却した翌年に確定申告をする必要があります。2年目以降に繰越控除を受ける場合も損失申告用の確定申告書を税務署に提出する必要があります。

 

親のマンションを相続して売却する時

親が住んでいたマンションを相続して売却するときには、相続した娘息子がそのマンションを自宅として同居していた場合を除き、自宅の売却で一定の条件を満たすと受けられる下記のような特例は原則として受けることができません。

譲渡益がでた場合

  • 3000万円の特別控除の特例
  • 10年超所有の場合の軽減税率の特例
  • 特定の居住用財産の買換え特例

譲渡損がでた場合

  • 居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除
  • 特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除

※それぞれに適用要件があります。詳しくは専門家にご相談ください。

 

売却にかかる費用

マンションを売却した時、譲渡益(売却益)に対して所得税や住民税が課税されることは既に説明をしてきました。これら以外にかかってくる税金や手数料など、直接的にかかる売却費用についてご説明を致します。いつどんな費用がいくら位かかるのかをご確認ください。

1.売買契約から決済の間にかかる費用の内訳は

仲介会社に依頼をしてマンションを売却した時にかかる費用は、仲介手数料、売買契約書貼付印紙などがあります。

その他に該当する場合に発生する費用は、登記費用、不用品の処分費用、引越(移設)費用などがあります。

2.不動産会社に仲介手数料を支払う(詳しくはこちら)

  • 仲介手数料は、いつ、いくら支払う?
  • 仲介手数料を不動産会社(仲介会社)に支払うのは何のため?
  • 仲介会社に営業マンのモチベーションを上げる方法
  • 仲介手数料を無しで売却する方法

3.売買契約書に印紙税がかかる

印紙税の詳細や納税方法についてご説明します。

4.抵当権の抹消する登記費用が必要

マンションの売買により売主様から買主に所有者が変わった時に登記上の名義変更をする手続きが、所有権の移転登記になります。この所有権の移転登記の登記費用は買主が負担するのが一般的です。

マンションを売却する時に、売主様に登記費用が発生するケースを説明致します。

5.その他にかかる費用

マンションを売却する時に必ずではありませんが、ケースによって発生する費用を説明致します。

仲介会社に売却を依頼すると、仲介会社の営業マンがチラシなどを入れて販売活動をして、購入検討客(一般の個人)を探すことになります。売却する部屋の見た目・第一印象を良くするために、費用をかけなければならないことがあります。

関連記事:中古マンションを売却する時の費用

マンションの固定資産税・都市計画税

固定資産税・都市計画税は、毎年1月1日時点の所有者が納税義務者になります。

固定資産税・都市計画税は、市区町村が課税する地方税で納税時期は市区町村によって異なります。一般的には4~6月に納税通知書が郵送されてきますので、年4回に分けてか一括かいずれかの方法で支払います。

 

中古マンションの売却と消費税

消費税は、商品・製品の販売やサービスの提供などの取引に対して課税される税です。

新築マンションは、販売する売主が課税業者であるため、建物価格に対する消費税が課税されます。(土地は非課税)

個人が中古マンションを売却する場合は、非課税である土地は当然ながら、建物に対する消費税も課税されません